2013創作食器展

江別市セラミックアートセンターで「2013創作食器展」が行われています。好きな作家さんが沢山出品しているし、何よりも自分の勉強になるので、サクッとピストンしてきました。

5月12日まで開催していますので、興味のある方はぜひどうぞ。作品の予約購入もできます。

2013創作食器展

斜里窯:中村二夫さん

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極楽とんぼ:長畑ふみ子さん

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陶工房 空:加藤和何子さん

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NAM工房:恵波ひでおさん

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鹿追窯:三上慶耀さん

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CERAMIC-STUDIO GAKU:吉田南岳さん

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むろらん高砂窯:毛利勝靖さん

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北川智浩さん

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なな窯土裕陶房:新林裕子さん

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こぶ志窯:山岡千秋さん

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桜陶房:桜井幸子さん

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札幌焼盤渓窯:阿妻一直さん

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日日工房:かとうひろやすさん

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あとりえHK:木村初江さん

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アトリエ幸:松田幸華さん

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千古窯:福盛田眞智子さん

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近藤九心さん

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久道窯:中田久枝さん

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光窯:愛澤光司さん

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アトリエHANA:平野英恵さん

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冬哭舎窯:上野廣喜さん

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丹羽シゲユキさん

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bankeiねんど小屋:木村美穂子さん

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澤丈間さん

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ステキな作品がたくさんあって、久々にテンション上がりました。作品はもちろんですが、ディスプレイについてもかなり参考になりました。

会場にいた係のおじさまに写真の撮影許可は取っていますが、ブログ掲載については確認していません。掲載不可の連絡はコメント欄かメッセージでお願いします。

陶芸にかかる費用

粘土や釉薬は自分で仕入れることはありますが、窯元ではないので、作品を焼くときは陶芸教室(伝習館)かサークル(陶友会)で焼いてもらいます。窯をいっぱいにしてもしなくても1回にかかる電気代は同じなので、たいてい満タンになるまで焼いてくれません。伝習館では陶芸体験が増えてくるとかなりペースが上がってきて、月に2~3回本焼きをすることもあります。冬期間は体験もほとんど来なくなるので、2~3ヶ月に1回ぐらいのペースになります。

私の作品が多すぎて、窯を占領したこともありましたが、焼き上がった作品の重さに対して支払いをしなければいけないので、これがなかなかの出費となります。それでも、粘土代や焼成料、教室使用料など丸ごとひっくるめた1年間の出費は、12万円前後なので、月平均すると1万円ですね。これを高いと思うかもしれませんが、私にとって陶芸は精神的にとてもいい効果があります。多趣味といわれることもありますが、私がずっと続けているものといえば、「山」と「陶芸」と「パソコン」です。

タバコも吸わないし、交際以外ではお酒も飲みません。あれだけ好きだったソフトクリームも必要なくなりました。ギャンブルもしないし、高級ブランドのバッグも持っていません。パソコンは相当古くても使いこなすし、あらゆるデバイスを隅から隅まで使い倒します。それが自分にとって心技体のどれかに必要で、身に付けておくと将来役に立ちそうなものであるかどうかが決め手になっているようです。40歳になったら「料理」と思ってますが、あと半年でスイッチが入るとは思えないな~。ははは~。

最近は「合理主義」と言われることも多いですが、「やってみたけど、ダメだった」こともいっぱ~いありました。それはそれで経験しなければ分からなかったんだから、いい経験だったと思います。難しいのはダメだったことを諦める時期ですね。引き際って難しいと思います。

趣味だから続けられることもあります。私が陶芸で生計を立てようと思ったら絶対にやっていけません。実際、プロの陶芸家でも副業をしている人がたくさんいるんですから。でも、これからも陶芸はずっと続けていくと思います。そんなにお金もかからないし、力も要らないし、指先を使うので老化防止にもいいし、なかなか思うようにいかないから面白いし、ひょっとしたら誰かが気に入って買ってくれるかもしれません。技術を身に付けられて、いくつになっても続けられる趣味っていいですね。

あ~、長くなっちゃったな~。

今年は7月の「えべつやきもの市」に出店することを決めたので、それに向けて急ピッチで準備を進めています。最終的な窯出し希望日を伝えておいて、逆算して予定を組まなければいけません。スケジュール表を作って、教室のホワイトボードに貼ってもらっておきました。あとは、誘惑に負けず、予定通りに作業を進めるしかありません。成形はあと1ヶ月で終わらせて、その後は絵付けや薬掛けといった作業のみになります。あれれ、間に合うのかな~?

削りはタイミングが決め手です。ちょうどいい時は、プロが鰹節を削るようにスキッと削れるんですが、今日はバッチリでした。軟らかい粘土と格闘するぐらいなら、もう1週間置いて、他の作業に切り替えた方が絶対に効率がいいですね。

タイミングばっちりでスッキリ削れた!

1つ失敗しましたが、大きなマグには取っ手を付けておきました。オフィスワークのお供に最適なビッグサイズです。ビアジョッキとしてもいいと思います。

でっかいマグ

乾燥の基本はじっくりが一番いいと思いますが、もう少し乾燥を進めたい時などは、外に出して風に当てるといいです。直射日光に当てると、乾燥が進みすぎたり、表面だけ乾いてしまうので、風が通る日陰などがいいですね。そのままの向きで置いておくと、口(上)の方から乾いてくるので、逆さまにして、高台部分がちょうどいい硬さになるようにします。

風に当てて乾燥させます

水曜日にサークルで作った花器もここで削ってしまいました。サークルにはちょうどいい湿台(シッタ)がないんです。マイ湿台作らなきゃ~。これもタイミングがよくて、あっという間に削れました。

持ち込んだ花器を削り、持ち帰る

新作のイメージも湧いてきました。準備期間はあまりありませんが、がんばっていきましょう。

 

5月8日の器たち

本日の窯出しでは、私の器たちもほんのちょっとだけあります。しょぼいので、あまり紹介できるようなものじゃありませんけど…釉薬の種類はあまり多くないですが、焼成料はここが一番安いので、ここにある釉薬を研究するために、重ね掛けを試してみました。

釉薬は、色が変わるだけではなく、流れやすいもの、流れにくいもの、ツヤのあるもの、ツヤのないもの、重ね合わせることで変化が出るもの、など色々なタイプがあります。これまでも色んなものを試していますが、粘土の種類や釉薬の濃度でまた雰囲気が違ってくるので、結局のところ、焼いてみないとよくわからんのですよ。成形段階ではうまくいっても、色で失敗することは多々あります。それでも、時々すご~くいい雰囲気になることがあります。

あまりたくさん組み合わせると訳が分からなくなるので、「何か」×「白萩」という組み合わせにしました。これまでも何度か試していますが、白萩は他の釉薬と重ね合わせることで、変化が出てきます。私が気に入ったのは、下の写真の左側にある「ソバ」×「白萩」でした。右側の「織部」×「白萩」は、他のメンバーからも高評価でした。

白萩とのコラボ

しばらく使っていなかったせいか、釉薬の濃度に問題があり、重ね掛けした部分がパキパキと剥がれ落ちてきたものもありましたが、同じ粘土を使っていても釉薬の種類で雰囲気が変わりますね。とても小さい一輪挿しなので、実用レベルには厳しいかな。(汗)

右から、瑠璃、織部、ソバ、紫色に白萩を重ね掛け
右から、瑠璃、織部、ソバ、紫色に白萩を重ね掛け

先週、釉薬を掛けた時の写真と比べてみれば分かりやすいです。ベースの釉薬を全体に潜らせた後で、白萩を半分ぐらいまで掛けています。織部との組み合わせは、かなり流れているのが分かりますね。

釉薬を掛けた後
釉薬を掛けた後

残った時間で、先週挽いた一輪挿しを削り、さらに大きい花器を挽いておきました。一輪挿しがものすごく小さいので、後ろのが大きくみえますが、実際にはそんなに大きくありません。今の私のレベルではこれが限界でしょう。こんなペースで大丈夫かな~? ははは~。

花器に挑戦

削りのタイミングを来週に合わせるために、発泡スチロールに入れて自宅に持ち帰りました。また来週♪

5月8日の器たち(陶友会)

今日は陶友会の窯出しです。他のサークルと共同で窯を使っているので、いつもは焼き上がったすぐに窯出しを済ませて、各自持ち帰るので、全員の作品を同時に見る機会がほとんどなかったんですよ。今回は他のサークルの予定が入っていなかったので、全員揃った窯出しとなりました。みんなで品評会ができるのは嬉しいし、とてもいい勉強になります。私は遅れて到着したにもかかわらず、梱包し終わった作品まで広げてもらって、全員の作品を撮影させてもらいました。

粘土と釉薬の組み合わせは無限なので、他の人が素敵な色を出していると、何を掛けたのかとても気になるんです。やはり、焼いてみなければ、どうなるかわからないんですよね。皆さんそれなりの歳ですが、子供のようにはしゃいでいます。何年経っても窯出しの日はワクワクするんです。

私の作品はほんのちょっとしかないし、かなりしょぼいので後回しにして、何の許可ももらっていませんが、他の方々の作品を紹介します。私以外は全員手びねりなので、味わい深い素敵な作品がいっぱいなんです。ホント、手びねりっていいですね~。

やはり、トップバッターは板さんでしょう。

陶芸歴は20年以上だと思いますが、独特の感性で、相変わらず我が道を行く感じです。カップ類は粘土の塊に穴を開けて伸ばしていく「玉造り」で作っているそうです。

板さんの作品
板さんの作品

板さんの作品は見えないところまで手が込んでいます。裏側にもたくさん装飾が施されています。化粧土、掻き落とし、数種類の釉薬を掛けています。板さんの自宅には小さい電気窯があるそうですが、大きい作品は焼けないので、大物ばかり持ち込むこともあります。

板さんの作品(裏)
板さんの作品(裏)

 お次は、陶友会のベテランNさんです。

私が陶友会に入って7年目になりますが、ずっと前から在籍しているベテランです。色んな型を使ったタタラ作品も増えていて、短期間でかなりの数を作っています。お皿の型は「うちわ」を使っているそうです。色違いの粘土でアクセントをつけています。かわいいな~。

Nさんの作品
Nさんの作品

 お次は、最年少のKさんの作品です。

近々札幌に転勤になるそうですが、これからも時々通うと意気込んでいます。陶友会では先輩ですが、陶芸歴は私と同じぐらいかもしれません。手ロクロを使っていますが、電動と変わらないぐらいの精度の高い作品を作っています。造形モノも得意で、今回は野菜の箸置きを作っていました。引越し先の家で使う素敵な表札もありましたが、名前にモザイクを掛けています。

Kさんの作品
Kさんの作品

お次はマイ電気窯を持っているOさんです。

Oさんは、陶友会は3年ほどですが、他の教室に通っていたようなので陶芸歴は長いと思います。仕事を退職されてから自宅を改装して、工房を作り電気窯があるそうです。初心者を装っていますが、立派な窯元です。主に花器を作っています。

Oさんの作品
Oさんの作品

 最後はYさんの作品です。

陶友会に入って2年目になりますが、ちょっと見ない間に腕が上がっていました。雛人形や兜など、造形モノにも積極的に挑戦しています。表札ブームなのか、こちらもかわいい表札がありました。

Yさんの作品
Yさんの作品

みんなの作品を見て回りながら、「これは何を掛けたの?」とか「粘土は何を使っているの?」と質疑応答しています。他人の感性に触れることで、自分には無かったアイディアが湧いてきたり、モチベーションが上がったりします。普段はローカルな話題で盛り上がったりしますが、今日は釉薬と粘土の話で盛り上がっていました。

粘土の塊が、形を変え、色を変えていきます。とても素敵な世界です。

 

5時間の作業内容

ゴールデンウィークにロクロの特訓をするのが毎年の恒例になってきたような気がします。冬の間は雪山に夢中になり、陶芸はすっかり疎かになってしまうので、雪が少なくなってきた今時期が一番集中できるような気がします。

先生の陶芸講座がない日は、他の生徒さんがほとんどいなく、今日は貸切状態でした。大勢でおしゃべりしながらも楽しいですが、一人の時は集中できるのでこれもまた良しです。朝から夕方まで陶芸教室に居ても、ロクロを挽く時間は長くても2時間です。それ以上だと集中力がなくなるので、他の作業に切り替えることが多いですね。

午前中は頼まれていた花器を作ろうと少しずつ大きいものに挑戦していきました。ビアジョッキになりそうなビッグサイズのマグを4点挽き、お皿を挽き、花器を挽き、深さのある大きい器を挽きました。

この大きな器はスープカレー皿をイメージしています。北海道はスープカレーが有名ですが、スープカレーに合う器ってなかなか無いんですよね。どんぶりを使っている人も多いかもしれません。以前はデザインも兼ねて片口タイプのをいくつか作ったことがありましたが、先生の手を借りていたんですけど、今日は自分の手で出来ました。ちょっとだけ進歩してるかも。大きさにバラつきがありますが、どのぐらいのサイズがいいかよくわからないので、焼き上げたものに実際に盛り付けしてから、本格的に作ってみようと思います。

信楽並土で赴くままに

午後からは、別の場所に保管されていてい削り残していたマグがたくさん出てきたので、削りと取っ手付けをしていきます。自分でもどのぐらい作ったか全然記憶がないんですよ。毎回写真撮ってるくせに大雑把過ぎますな~。カチカチだったので、水に潜らせて、ゆっくりと削りやすい硬さにしておきました。11個ありましたが、1個失敗したので、ちょうど10個残しておきます。あ~、本当にマグがいっぱいになってきちゃったな~。

削り残していた上信楽のマグ

今日挽いた作品は、発泡スチロールに入れて保管しておきます。室内の温度や乾燥具合によって違いますが、このまま蓋を閉めずに一晩置いておき、翌日蓋を閉めてもらうようにしています。

発泡スチロールで保管

教室に居た時間は5時間ほどでした。写真を見て考えてみると、これしか作ってないんだな~と、仕事の遅さに驚きますが、準備期間はあと2ヶ月なので、出来る限りのことをやっていこうと思います。

乾燥過程でのヒビ割れ

ゴールデンウィーク後半の4連休の天気もイマイチです。こんなに天気が悪い日が続くのは、精神衛生上あまりよくないですね。明日から夏山登山を始めようかと思っていましたが、天気が悪そうなので諦めました。今年のゴールデンウィークは陶芸とスノーボードで終わりそうです。

素焼きが終わった作品が大量にありますが、乾燥過程でヒビが入っているマグがいくつかありました。たいていは削りの問題で、底が厚いときはこんな風にヒビが入ります。削るときに粘土がきちんと締まっていないときもヒビ割れの原因になります。でも、この段階ならば、粉々にして水に浸せばまた元の粘土に戻るので問題ありません。素焼き後にヒビ割れすることもありますが、釉薬で埋めてもヒビの痕は残ってしまいます。

ヒビ割れの原因は底の厚さ
ヒビ割れの原因は底の厚さ

信楽赤土を使ったタタラのお皿に白マットをまだらに掛けておきます。何か装飾をしようかな~と悩みましたが、定番の色なのでこのままシンプルにいきます。ちなみに手前の大きいお皿は新しい形です。

信楽赤土に白マットを掛けたYukidokeシリーズ
信楽赤土に白マットを掛けたYukidokeシリーズ

さらに3週間前に挽いておいたカップ&ソーサーを削ってみたものの乾燥が進んでいなくて、ほとんど失敗してしまい、結局、取っ手を付けたカップと取っ手なしのフリーカップを2個ずつ残すことにしました。削りはタイミングが悪いと、ことごとく失敗します。やはり粘土の管理は自分でするのが一番いいのかもしれません。

上信楽土のフリーカップとカップ
上信楽土のフリーカップとカップ

さらに2週間前に信楽並土で真っ直ぐな湯呑みを挽き、9点残しておきました。これも乾燥が十分でないのに無理に削ってしまいました。結局、4つも失敗してしまいました。4点は湯呑みにし、1点は取っ手を付けてマグにしました。この粘土は、焼き上がると生成り色っぽくなります。

信楽並土の湯呑みとマグ
信楽並土の湯呑みとマグ

やきもの市出店に向けて、ペースアップしていますが、歩留まりが悪くて思うように進みません。気づいたらマグばっかりになってそうだし。(汗)

 

取っ手を付けた後の保管方法

マグなどの取っ手の付け方には色々な方法があるようで、結局は色々試してみて自分の好きな方法で落ち着くと思います。私もこれまでは見よう見まねだったり、本を参考にしたりしていましたが、先生が教えてくれた方法が一番早く付けられるので、この方法にしています。

動画で用意するのが一番簡単ですが、何も用意していないので、言葉で説明します。

  1. 取っ手の長さより少し長い紐を作ります。
  2. 手を広げて縦にして、柔らかい部分でトントントントンと紐を平らに伸ばし、取っ手を作ります。
  3. 伸ばした取っ手の片側の端をカットしてしておきます。
  4. 本体の取っ手を取り付けたい2箇所に水を付けます。
  5. 寿司ネタを持つよう取っ手のカットした部分が上になるように取り付けます。
  6. 取っ手の下側の端は指で削ぎ取るように落とします。

これで終了です。ねっ、全然意味わかんないでしょ? まぁ、とにかく早いんです。粘土を糊状に溶かしたドベを使う人もいますが、先生は水しか使いません。今度は動画を撮っておくことにします。

私はこの方法で、苦手だった取っ手付けの作業が少しずつ早くなってきました。

取っ手部分はまだ柔らかい粘土を使っているので、保管するときは向きがあります。

上向き?

上向き

下向き?

下向き

正解は「下向き」ですね。下向きで保管しておくと、取っ手の形が変形しません。

白萩の重ね掛け

今日はサークルの窯入れですが、私の作品は微妙な一輪挿しが4点のみです。残った粘土を混ぜ合わせたミックス粘土なので、焼き上がりの色がどんな風になるか全く分からないので、色見本を兼ねて、2色掛け合わせてみることにしました。

白萩はそのまま使うとさほど変化はありませんが、他の釉薬と合わせて使うことで、ものすご~く雰囲気が変わります。流れ過ぎて棚板にくっついてしまうことも多々あるので危険ですけどね。

しかも半年振りの本焼きのせいか、かなり濃度が濃くて、重ね掛けした部分がパキパキになって剥がれ落ちてしまったり…まぁ、焼いてみなければわかりません。窯出しは来週です。

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右から、瑠璃、織部、ソバ、紫色に白萩を重ね掛け。

残った時間で、白御影のマグカップを削り、取っ手をつけておきました。自宅に持ち帰り、仕上げることにします。

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鎬(しのぎ)を入れる理由

鎬

最近の傾向として、軽い器が増えているように思います。見た目は重そうなのに実際に持ってみるとすごく軽い仕上がりで、そのギャップに驚くことがあります。

私もこれまで何度かイベントに出店していますが、器たちを手に持ったときに「手づくりはいいけど、重いのよねぇ…」と、重さを指摘される奥様方が多いのも事実です。男性はさほど迷わず、第一印象で選ぶ傾向にあり、重さを気にする人はほとんどいないような気がします。女性はいくつかの候補を手に持って、デザイン、重さ、使い勝手など、色々な視点から考えて決める人が多いように思います。男女の脳の作りは違うといいますが、モノを選ぶときにも現れてきます。

陶芸を始めて3年目ぐらいの頃、ものすご~く薄く削り上げていたこともありましたが、陶器の場合は、磁器よりも弱くてもろいので、あまり薄いと欠けやすくなってしまうので、最近はある程度の厚さは必要だと考えています。そもそも、削り上げて仕上げるのは磁器の世界です。陶器の場合は、腰から下と高台の部分だけを削るように挽かなければならないのです。

昨晩、化粧土を施したお茶碗が気になっていました。何度手に取っても、やはり「重い」のです。まだ発泡スチロールに入れたままで、乾燥はそれほど進んでいなかったので、鎬(しのぎ)を入れることにしました。デザインとして鎬を入れることが多いと思いますが、私の場合、減量のための苦し紛れの策ですね…(^^ゞ 一般的には鎬を入れてから化粧土を掛け、粉引きにすることが多いと思いますが、このまま掻き落としでいきます。この段階で手を掛けることで仕上がりが変わってくるので、とても大切なことだと思います。時間が限られている教室やサークルではなかなか取り組めないので、やはり自宅に持ち帰って仕上げるのが一番なのかもしれません。

鎬

落款(陶印)を押してサインを入れます。カチカチだった粘土の塊に命が注がれた感じがします。このプロセスが好きです。

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削りのタイミング

今日はたくさん削りがあるので、ほんのちょっとだけアクセル踏んだら、後ろを走っていたのが覆面だったという悲惨な幕開けとなりました。やきもの市の申し込みをしたその日がコレなんて、出鼻をくじかれた感じですけど、前進しすぎたので、少しペースを落とせというお告げなんでしょう。

ロクロ挽きした作品はたくさん水分を吸ってとても軟らかい状態です。ゆっくりと乾燥させてから削りますが、この乾燥具合いがちょうどいいと、あっという間に終わるし、仕上がりがとても綺麗です。陶芸教室ならば削りやすい状態に管理してくれるし、自分の工房があるならばマメにチェックできますが、週に1度のサークルの場合はそうもいきません。しっかり蓋が閉まる発泡スチロールで保管している場合は、1週経ってもほとんど変わっていないし、温度や湿度によってずいぶんと違います。粘土の管理は本当に大切なことです。

どうしても削ってしまいたいときに登場するのがドライヤーですが、本当は使いたくありません。表面だけはすぐに乾きますが、中はまだ軟らかいので削りカスはボロボロして、スキッと削れないんです。

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10個ありましたが、動揺していたせいか、2個失敗しました。たったコレだけなのにずいぶん時間がかかってしまい、先週挽いたマグには手を付けられませんでした。内側もあまり美しくないので、化粧土を掛けるため持ち帰ることにしました。

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残った時間で一輪挿しを挽いておきました。口の窄まったものは、大きさに関係なくうまくいきません。見た目よりもずっしり重たくなってしまい、いつまで経ってもレベルが上がりませんね。

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持ち帰ったお茶碗に化粧土を掛けていきます。ズブ掛けすると化粧土の水分で破壊することもあるので、筆で塗りました。化粧土は釉薬とはまた少し違う質感になり、優しい雰囲気になるので好きですね。残っていた粘土を混ぜ合わせたミックス粘土なので、どんな色になるかはお楽しみです。御影土が混ざっているため焼き上がるとブツブツが出てくるので、食器としてはあまり好まれないかもしれません。

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