粘土時間

天気予報どおり、朝から雨が降っていて、私のパウダーシーズンは完全に終わったと感じました。これからの時期は気温が高くなり、雨が降ることも多くなるので、雪崩の危険も増えてくるし、山はとても不安定な時期になります。それでも、良さそうな所を選んで山を目指す人もいますが、そこまでの情熱は持ち合わせていないので、のんびり朝食を食べてから陶芸教室に向かうことにしました。

気持ちが山にシフトしている時は、もう陶芸をする気にならないんじゃないかと思うこともありますが、不思議なもので時期が来ると自然と身も心も山から下りてくるんですよね。(^^ゞ

ブログを読んでくれている人からは、時々「ブログ楽しみにしています」といったメッセージなどをもらうこともありますが、気持ちが入っていないときに無理やり重い腰を上げたとしても、それなりのモノしか出来ないので、無理に気持ちを奮い立たせるのは止めようと思いました。作り手の情熱や気持ちというのは、作品に顕著に表れると思います。私の場合は特にそうかもしれません。

今年のテーマは「ひとつひとつを丁寧に作る」ことを意識しているので「数」ではなく「質」の向上を目指しています。

水曜日にサークルで挽いたマグを持ち帰り、削りのタイミングを合わせておきました。まだ柔らかいものもあったので、ちょうどいいものから順に削っていきました。

2016030602

4個はすんなり削れましたが、2個はまだ早かったので、待っている間に色化粧土を掛けておきました。

2016030603

化粧土がほどよく乾いたところで、適当に掻き落とします。こちらは「空色」の化粧土を使っていますが、かなり大きめのマグになるので、鎬を入れることで軽量化も兼ねています。

2016030604

パターンは適当です。残念なことに絵心は持ち合わせていないので、○とか|とか×とかを組み合わせています。

2016030605

残りの2個の乾燥が進んできたので、削ろうと思って作業をし始めたましたが、底の厚さが気になってどんどん削ってしまい、結局、2個とも失敗しました。せっかくなので、半分にカットして、厚さを確認してみます。口の部分が薄く、腰の部分に厚みがありますね。これはダメな見本になりますが、この状態だと持った時にすごく重たく感じます。ザックに荷物をパッキングするのと同じで、重いものを上にすると同じ重さでも軽く感じるようになります。

口の厚みで全体的な重さの印象が決まるので、見た目より重いのはマイナスイメージになります。反対に口がぽってりして厚みがあるのに、実際に持つと軽く感じるほうが印象がグンと良くなります。サイズがかなり大きいので、その分重くなるのは当たり前です。削りや鎬で何とかするのではなく、挽く時点での問題ですね。

2016030606

「黄色」の化粧土を掛けたものも適当に掻き落として、取っ手を付けていきます。粘土は信楽の並土を使っているので、化粧土のかかっていない部分は、生成りっぽい色になります。取っ手と本体の粘土の乾燥具合は違うので、発泡スチロールで保管してゆっくり乾燥を進めていきます。

2016030608

これまでは自分の時間に合わせて、ギュウギュウのスケジュールで作業していましたが、のんびり作業をしていて感じたことは、粘土には粘土の時間があるんだな・・・ということでした。削りのタイミング、化粧土を掛けるタイミング、掻き落としのタイミング・・・気持ちを込めて、手を掛けて、じっくり待って、時々様子を見て、ベストなタイミングを見計らって作業する。このベストなタイミングに私が合わせるのが一番効率がいいのかもしれません。

時間は全てのものにある

すでにホームページやブログでは公式発表されましたが「ふらのクリエイターズマーケット」の中止の案内が届いていました。すでに実行委員会は解散したと思うので、実行委員長をされていた恒枝氏が一人で作業されたのかなと思いました。今はとても忙しい時期だと思いますが、頭が下がるばかりです。楽しい時間をありがとうございました。

2016030601

 

タイトルとURLをコピーしました