記録は撮って残す

2016年5月のGW後半からマレーシア最高峰のキナバル山に登ってきました。あれからかなり時間が経っていますが、感じたことが色々あったので、順不同で書いているところです。まだ入山していないので、このペースだとかなり長引くと思います。(^^ゞ

人生最大級のハプニング

ちょっとしたハプニングは旅につきものですが、それがいい思い出になることもあれば、後々まで尾を引くこともあります。ここでは、山に入るときの装備や旅先で気にしていることなどを書いていこうと思います。

キナバル山トレッキングでは、公園本部までの送迎で人生最大級のハプニングに遭遇しました。

車がパンクしたんです。しかも2回もですよ。(⌒▽⌒;)

初めての国、訛りの強い英語を話す調子のいいドライバー、見通しの悪いカーブ、行き交う車はかなりのスピードで脇をかすめていきました。この時は、嫌な予感しかしなかったです。マジで。

ピックアップは時間通り

山小屋の確保」でも書きましたが、キナバルトレッキングに関しては、日本の代理店を通じて、現地ツアーの申し込みを済ませていました。

私は準備を済ませて、ホテルのフロントに指定された時間に行くだけです。あとはドライバーが公園本部まで送ってくれて、登山ガイドと一緒にトレッキングスタートし、翌朝早朝に山頂アタックして、下山後にホテルまで送ってくれるという内容でした。

朝7時、時間通りに迎えに来てくれました。車もあちらでは高級車と呼ばれるものだったし、ここまでは全く問題はなかったです。

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軽く挨拶をして車に乗り込みますが、訛りの強い英語を話すドライバーでした。車内で色々と説明してくれたけど、ほとんど聞き取れなかったです。近くのバックパッカーの宿で、スイス女子2名をピックアップするということでした。

コタキナバル市街地から公園本部までは約90km、時間にすると2時間の道のりです。タクシーで行く場合は、5,000円ほどかかるようですが、日本で同じ距離をタクシーで移動するとなれば2万5万円ぐらいはかかると思うので、良心的な価格だと思いました。

この日も朝からご機嫌な天気で、時々キナバル山が見えていました。道路は日本と同じ左側通行ですが、市街地の交差点はラウンドアバウト(ロータリー式)が多かったです。郊外に出るとだんだん車は少なくなっていき、信号もほとんどありません。

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スイス女子は何も食べていなかったようなので、途中でガソリンスタンドに寄りましたが、ショップはまだオープンしていなくて、結局、何も買わずに本部まで向かいました。詳しい話は聞きませんでしたが、facebookで流れてくる写真を見る限りでは、彼女達は世界一周をしているようです。私も若いうちにやっておけば良かったと思いますが、これからだって遅くはないさ。(^^ゞ

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1回目のパンク

ホテルを出発してから、ちょうど1時間ほど走ったところで、ドライバーが慌てた様子で車を脇に停めました。恐る恐る車を降りてみると、後ろ側のタイヤがペチャンコになっているんです。決して状態のいい舗装道路ではないですが、すでにタイヤの溝がほとんどないので、時間の問題だったと思います。

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日本ではパンクした車を見るのは珍しいですが、マレーシアでは当たり前の光景のようで、実際、走っている間に故障している車が何台かありました。ドライバーはトランクから工具を取り出し、ジャッキアップしていきますが、飛び出たお腹が邪魔をして、なかなか作業が進まず・・・結局、私が交代しました。日本でもタイヤ交換したことないのに、まさか外国でこんなことになるとは夢にも思っていなかったです。日差しはますます強くなるし、時間はどんどん過ぎていくし、このまま帰るなんてことになったら洒落にならないな・・・と色んなことを考えました。

後で、登山ガイドをしてくれたジェームスにこのことを話したら、マレーシア製のタイヤの品質は悪くて、パンクは日常茶飯事のようでした。ちなみに日本製のタイヤはとても良質で長持ちするそうです。

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何とかパンクしたタイヤは外せたものの、今度は車の下にチェーンで留めてあるスペアタイヤが外せないんです。長い棒を穴に挿して、チェーンをグルグルさせてタイヤを外すようになっているようですが、その長さに届く棒がないんです。困り果てている所、大きなトラックに乗ったインドネシア人が停まってくれて、彼の車にあった工具を使って助けてくれました。復旧までは30分ほどの出来事でしたが、とてつもなく長く感じたし、変な汗が沢山出てきました。

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そして、2回目のパンク

ドライバーは祈りの言葉を口ずさんで、神の御加護に感謝していました。気を取り直して、再出発しましたが、10分ほど走ったところで、またしても車に異変が起こりました。

交換したスペアタイヤに問題があったのかと思い、車を脇に停めて、車から降りて交換したタイヤを見てみると、特に問題はありませんでした。しかし、他のタイヤをチェックしてみると、今度は前のタイヤがパンクしているんです。ワイヤーが飛び出て、完全に裂けているんです。これは酷すぎるぅぅぅ~。

当然、車に積んであるスペアタイヤは1本しか積んでいないので、もう交換するタイヤがないんです。

終わった・・・と思いました。

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人生初のヒッチハイク

しかし、ここからスイス女子の対応が異様に早かったです。ドライバーがどこかに電話を掛けている間に、スイス女子はすかさず親指を立てて、ヒッチハイクを始めました。通りかかる車は何台もスピードを弱めてくれますが、私たちを乗せるスペースが残っている車はないのです。

何度か繰り返しているうちに、ハイエース級の大きな車が停まってくれました。中に乗っているのはドライバーも含めて全員女性でした。事情を説明すると、彼女達も翌日からキナバル山に登るため、公園本部まで向かっていて、座席にはちょうど4名分のスペースが空いているのです。パンクした車を置いて、この車に乗せてもらうことにしました。

後から分かったことですが、この車は公園本部まで行く公共バスのようです。このバスは市内から500円ほどで乗れるようです。

スイス女子はこれまでの経緯を話し、すぐに打ち解けていきました。同乗していた女子達はマレーシア人でクアラルンプールから旅行に来たようです。facebookで繋がれるよう名前を連絡しておき、後で写真を送ってくれました。その国によって人気のあるSNSサービスは違いますが、やはりfacebookは世界共通だなと思いました。

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なかなかのスピードで公園本部に向かい、予定より1時間遅れで到着しました。人生初のヒッチハイクは貴重な経験だったので、面白い土産話になりましたが、パンクした時は本当に不安でいっぱいでした。

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まさかのヒッチハイクからのスタートになりましたが、ここに無事に着いたことで、かなりの達成感が得られましたね。(^^ゞ

これからキナバル山に向けて、トレッキングが始まります。

記録は撮って残す

登山でも旅行でも記録は写真で残すようにしていますが、スマホに頼ってしまうとバッテリーの消耗が気になるので、基本的には一眼レフを使っています。マレーシア滞在中はどこに行くにも常に首から提げていました。治安の悪い国ならば、お金を持っていると思われてる日本人が高価なカメラを首から提げていること自体が危険だと思うので、エリアによっては十分注意する必要がありますね。

要らない写真は後で消せるので、絶景はもちろん、トラブルもひっくるめて、気になるものは全て撮るようにしています。何百枚撮ってもバッテリーは長持ちするし、電源を入れてからの起動時間も早いので、すぐにシャッターを切れるのがいいですね。実際、帰国してから代理店へこの事態の報告をする時に写真が役に立ちました。

私が普段使っているカメラはNikon Dfです。デザインが気に入ったこともありますが、フルサイズの中では最も軽量なんです。それでも、単焦点レンズとカメラ本体と合わせると1kg以上になりますね。コンデジと比べるとずっと重くなりますが、気に入っているカメラなので、どこへ行く時もこのスタイルで行こうと思っています。

山に入るときの装備

初めて登山をした時は、ベテランの後ろをがむしゃらに付いて行くだけで、何の知識も持ち合わせていませんでしたが、今では一人で山を歩く方が圧倒的に多くなり、山に入るときの服装はだんだん落ち着いてきたように思います。

私はとても虫に刺されやすい体質なので、肌の露出は極力少なくし、サングラスで日差しから目を保護します。それでもサングラスの隙間から目元を刺されることも多いです。

上半身は、スポーツ下着+速乾性の高い長袖シャツ+風除けのベストが基本です。スズメバチなどは黒に寄ってくるので、明るい色のものを選ぶことが多いです。

下半身は、スポーツ下着+スポーツタイツ+トレッキングパンツです。山スカートを履いて、カラフルに着飾っていた時期もありましたが、スポーツタイツの上から攻撃してくる虫もいるし、膝を守りたいこともあって、どんなに暑い日でも長ズボンが基本です。

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帽子と手袋は2種類

服装に関してはこれで落ち着いてきたので、山によって使い分けるのは帽子ぐらいです。マレーシアへ出発する前に秀岳荘のセールがあったので、強い日差しを遮れる、風通しが良く、ビーチでも使えそうなものをゲットしていきました。山頂アタックでは気温がグンと下がるので、温かいニット帽も持って行きました。北海道の山でもそうですが、泊まりの時は帽子と手袋は夏用のものと秋冬用のものを持っていきます。1泊2日ならば着替えることはありませんが、下着とソックスの予備も持っています。

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通信機器とGPS

北海道の山は電波が届かないエリアがとても多いです。携帯電話はauのガラケーとdocomo系の格安スマホの2台持ちですが、スマホはバッテリーの持ちが悪いので、入山する時点で電源を切って、山頂に着いた時に写真を数枚撮るぐらいです。データ通信をメインにしているので、通話ではほとんど使いませんが、docomoの方が電波が届くエリアが広いので、最悪の事態に備えて、どちらもカバーできるようにしています。

ガラケーはバッテリーの持ちがいいので、エコモードで電源を入れたまま、トレッキングパンツの太もも辺りにあるポケットに入れています。ザックを丸ごと落としてしまったりしたときに最終的な通信手段だけは残しておくため、体から離さないようにしています。

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マレーシア滞在中は通話機能は一切使っていないので、ガラケーの電源はずっとオフにしていたし、トレッキングを始めるときにはスマホの電源も切って、山頂に着いた時に何枚か写真を撮りました。一眼レフを紛失したり、盗まれたりした時に1枚も写真がないのは寂しいですからね。

トレッキングのログを取るために以前はスマホのアプリを使っていましたが、去年からGraminのGPSを持つようになりました。日本語版は高いので、英語版を日本語化して使っています。

日本版の地図はGramin用に変換して無償配布しているものを教えてもらったので、こちらからダウンロードして使っています。

関連レコ

キナバル山トレッキングに関しては、ヤマレコにアップ済みです。とても長いですが、詳細に記録しています。興味のある方はどうぞ。

【夏山スタートは海外で】マレーシア最高峰 キナバル山(4,095m)

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