自然から学んだ怖いものの話

デジタルからアナログ、インドアからアウトドアまで幅広い内容が出てきて、いくつになっても地に足が着いていない私ですが、これから夏山シーズンもピークになるし、外でのレジャーも増えると思うので、自然界の危険なことを少し書いておこうと思いました。

私は興味のないことは全く覚えようとしないし、あまり頭もよくないので、一般常識に欠けていることが多く、知らないことがたくさんあります。あまり大きな声では言えませんが、太平洋と日本海がどっちがどっちかもよく分からないし、東西南北だって、じっくり考えないと分からないんですよ。(-_-;)

それでも、40年も北海道の自然がいっぱいの豪雪地域に住んでいるし、冬の厳しさや冬山の怖さはそれなりに分かっているつもりでした。

そんな私が夏山に興味を持つようになり、最近は単独で歩くことも増えてきました。ちょうど数年前かららは全国的にも山ブームな感じになってきたので、ファッショナブルな身なりをしたり、機能的なギアを買ってみたりして、行動範囲も徐々に広がってきました。

何だかんだで、今年で5年目になるのかな? 3年前からは単独行が増えて、自由気ままに山歩きをするようになりました。

単独行のメリットは、自分で全ての行動を決められることでしょう。天気が悪ければ、良さそうな山に変えればいいし、体調が悪ければやめればいいんです。全て自己責任だし、話し相手はいないけど、山や自然から得られる感動や発見など、得られるものはとても多いです。

気の合う仲間と歩くパーティ登山の場合、おしゃべりをしながら、励ましあい、苦労や感動を共有でき、思い出ができます。しかし、あらかじめ予定していたからといって、天気が悪いのに強行突破してしまうかもしれません。一人だったらきっと止めるだろうという場合でも、複数になると集団心理が働いて無茶してしまうというケースもあります。

ガイドがいるツアー登山ならば、専門的な知識のあるガイドから得られる情報は多く、スキルアップに繋がるでしょう。しかし、その日知り合ったばかりのペースの合わない人と行動を共にすることで生じる危険もあります。2009年7月に起こったトムラウシの大量遭難事故はガイドツアーだったにも関わらず、ガイドを含めて大勢の犠牲者が出てしまいました。

それぞれにメリット・デメリットがあります。

そういうことに気が付くようになったのも、単独行をするようになったからだと思います。

誰かに付いていくだけの登山をしていたなら、そんなことには気付きもしなかったと思います。

 

キレイな景色が見れるし、いい運動になるし、お金がかからなくて最高!と能天気に思っていました。しかし、色々な生命が活気付くこの時期だからこその危険が潜んでいることが段々分かるようになってきました。

 

山で一番怖いのは「ヒグマ」だと思っていました。

なので、山に行く時は、熊鈴はいつも付けているし「森の熊さん」なんかを歌いながら歩いていることもあります。(-_-;) 札幌あたりでも人里に近いところでも目撃されているし、山菜採りの人が、襲われたという話をたまに聞きますが、登山者が熊に襲われたというケースは案外少ないと思います。本来、熊は臆病な動物なので、人の気配を感じればあちらが避けてくれます。私も登山道で糞を見かけたことがありましたが、一度も目撃したことはありません。

熊に遭わないようにするには、鈴や笛、ラジオなどでこちらの存在を知らせること。

熊に遭遇したら、走って逃げるのはダメですね。まずは熊より大きくみせること、大声を出して必死に抵抗する、ゆっくりと後ずさりをします。

万が一、襲ってきたら、首(頚動脈)を守れば、命だけは何とかなるかもしれません。そんなに冷静に対応できると思えないし、目の前で鉢合わせした人は、恐怖で全く動けなかったと言ってました。

 

体の中に入って血を吸い続ける「マダニ」。

虫刺されに関しては、色々経験済みです。何年か前、ブヨだと思いますが、手首あたりを刺されて、そのままにしていたら翌日リンパまで腫れ上がりました。それからはステロイド系の軟膏は常に持つようにしていて、ちょっとでも違和感を感じたらすぐに塗るようにしています。痒みと腫れが抑えられるので、すぐに対処すれば効果が高いと思います。

去年、ベテランの山ガールと一緒に3日間道東遠征をする機会に恵まれたので「マダニ」の話を聞きました。マダニは、チクリと刺して血を吸うわけではなく、頭から突っ込んで人間の体に入ってきます。慌ててむしり取ってしまうと頭が体に残り、マダニ媒介感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を起こして、最悪の場合、死に至るケースもあるようです。

哺乳類の臭いを嗅ぎ分ける嗅覚を持っているそうなので、人間だけでなく犬などにも噛み付きます。血を吸ったマダニは真ん丸に膨れ上がり、とても気持ちが悪いです。ネットで画像を探すことができますが、ほんとグロイよ。

私は刺された経験がないので、あくまでも知識だけですが、もし刺されたときは無理に取らず、皮膚科に行くのが鉄則のようです。山の中などですぐに皮膚科に行けないときは、ワセリンや軟膏などでマダニごと覆って、1時間ほどそのままにして、窒息させる方法があるようです。全くのデタラメという話もありますが、何もしないよりマシかなと思いますね。ワセリンは皮膚を保護するので、靴擦れなどにも効果的ですね。小さいケースに入れて、ファーストエイドキットとして常備しています。

マダニは緑を好むので、山でなくても緑の多い草むらや笹薮などにもいます。水のある場所は緑も多くなるので、沢沿いにもいるでしょうね。

マダニ予防としては、まずは「肌を露出しない」ことでしょう。

そして、服などに付いた場合にも見つけやすいように「明るい色の服を着る」のがいいそうです。

 

一番怖いのは「スズメバチ」かもしれません。

去年、雨竜沼~南暑寒岳まで行ったとき「スズメバチ」がいたからといって、先に行くのを諦めて退散する人がいました。たしかにその時は、私の回りにもハチがまとわり付いていたように思います。何のハチか種類も分からなかったんですが「せっかくここまで来たのにハチがいるぐらいで戻るなんて不思議だな」と思っていました。

ハチの中には、刺すハチと刺さないハチがいるそうですが、「スズメバチ」や「ミツバチ」は人を刺すそうです。どちらも人がいると積極的に刺しに来るわけではなく、巣に接近されたり、身の危険を感じた時に威嚇行動をとるようです。人の周囲をしつこく『カチカチ』という音を出しながら飛び回ります。特に「スズメバチ」は毒性が強く、刺されると全身症状が出て、死に至るケースがあります。熊に襲われたというニュースの方が大きく取り上げられるような気がしますが、実際にはスズメバチに襲われて亡くなる人の方が圧倒的に多いです。スズメバチの巣は土の中に作られることもあるので、登山道でスズメバチに追い回されることになったんですね。ミツバチの場合は、針に返しのようなものがついているので、針を抜くと内蔵ごと取れてしまうので、自分自身も死んでしまうんですよね。

私はどのハチも一度刺すとそのハチが自体は死んでしまうと思ってたんですけど、それは「ミツバチ」の話で、「スズメバチ」は何度でも刺すそうです。2回刺されたら「アナフィラキシーショック」で死亡するという話は聞きますけど、アレルギーに対する個人差があるので、何度差されても大丈夫な人もいるし、実際に亡くなってしまった人もいます。

まずは、刺されないように予防できることはしておきましょう。

  • 黒系(黒・茶・濃い青など)を好むので、濃い色の服は避ける。
  • 頭(髪が黒いので)を狙われやすいので、明るい色の帽子を被り、髪は垂らさずに纏める。
  • 香水、整髪料など、人が好む香りはつけない。
  • 攻撃してきたときは、手で払わないで、低い大勢になる。頭を守って地面にしゃがみ込む。

山の服は明るくて派手な色が多いんですけど納得ですね。マダニのこともあるので、濃い色の服はやめておこうと思いました。

もし刺された時は、次の手順で処置をして安静にしますが、山の中で起こったらどうしようもないかもしれません。

  1. 刺されたらその現場からすぐ数十メートル離れる。(巣から離れる)
  2. 刺された傷口を流水でよく洗い流す。ハチの針が残っている場合は、指でつまんで毒液を再注入しないようにそっと抜く。
  3. 爪などで傷口周囲を圧迫し、毒液をしぼり出す。(ハチ毒は水に溶けやすいので、傷口から毒液をしぼり出すように、もみながら流水にさらすと効果的)
  4. 抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏などがあれば塗布する。
  5. 濡れたタオル等で冷やし、安静にする。

 

自然現象で怖いものは「雷」でしょう。

山の天気は変わりやすく、さっきまで晴れていたのに一気に土砂降りということもあります。実際、過去に何度か経験しました。去年、美瑛富士までピストンしたときは、あと20分ほどで駐車場という所で、ひどい雨と雷にやられました。

避難する場所が近くにない時の雷はとても怖いです。

山でなくてもゲリラ豪雨なども増えているので、気象情報に注意し、雷注意報はもちろん、「上空に寒気が流れ込み」「大気が不安定に」などの言葉が出てきたら、雷に注意した方がいいそうです。「黒くて厚い雲」がかかり、蒸し暑くなってきたら、危険信号です。雷は高いものに落ちる習性があるので、できるだけ低い場所へ避難します。尾根歩きをしているならば、できるだけ低い場所へ避難します。

比較的午前中の雷は午後2時以降に起こりやすいそうです。山は午前中がいいというのも納得ですね。

気温の低い日に強い雨と強い風が吹けば、体が一気に冷えて低体温症になってしまいますが、できるだけ早くゴアテックス素材などの風を通さない雨具を着て、体を冷やさないようにします。脇の下やそけい部左右の大腿部の付け根)をゆっくり温めて、体を芯から温めるようにします。

 

中途半端になりましたが、また後で続きをじっくり書きたいなと思います。

この記事を書いた人
みっちぃ

陶芸歴18年目、50歳にしてやっと自分の窯を持つことを決意しました。
山と自然が大好きです。楽しくて、ワクワクすること、皆の体温を1℃上げて、地球の温度を1℃下げる活動をしていきたいです。

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