5月11日の器たち

先週、薬掛けが終わった器たちの窯出しが済んでいるので、引き取りに行ってきました。イメージとは程遠いものもありましたが、色見本を兼ねていたので、色々試せてよかったと思います。

全部で、マグ16点、リム皿7点ありました。

粘土と釉薬の組み合わせで、出る色はガラッと変わります。すぐに忘れてしまうので、どんな組み合わせにしたか分かるアイコンをつけておきました。□=粘土の種類、△=下絵付け、▽=上絵付け、雫=釉薬です。

ゴツゴツポンポン

案外良かったのが、スポンジでポンポンと濃いめの釉薬をつけて、全体に「白萩」を潜らせたマグ。削り終わった後でもかなり重かったので、面を適当に削っていきました。凹凸があると色の出方も変わってきます。失敗作になるだろうと素焼き前に壊そうかなと思っていましたが、なかなか可愛く仕上がったと思います。250cc入るサイズなので、それなりの重さはありますが、指二本入る平らな取っ手が持ちやすいです。

織部縦しのぎ

織部も綺麗に発色していました。鎬を入れていると濃淡が出るのでいいですね。表面がツルンとしたものだと、また雰囲気は違うと思います。飲み物の色が分かる方が好きなので、白っぽい釉薬を選ぶことが多いんですが、好みは人それぞれですからね。織部が好きな人が多い理由が分かってきたかも。

織部横しのぎ

黄瀬戸化粧土を表面に塗って、傷をつけ、汚したような感じにしようと思ったものですが、傷が浅く、濃度が薄く、何がやりたかったのか分からないですね。^^; 下半分に織部を掛けて、全体に透明を潜らせています。織部の発色が良くて、縦長のスタイルが気に入りました。

飴釉縦しのぎ

「飴釉」を使ったマグも気に入りました。かなり濃い色が出ると思っていて、ほとんど使ったことがなかったんですが、下半分に「飴釉」を掛けてから、全体に「透明」を潜らせたものです。

伊羅保ツートン

下半分に「伊羅保」を掛けてから、全体に「透明」を潜らせました。普通ですが、気に入りました。

濃紺しのぎ

素焼き前に黒化粧土を表面に塗って、掻き落としました。写真では分かりにくいですが「白萩」を掛けると濃紺になりました。

伊羅保横しのぎ

「伊羅保」は陶芸を始めた頃に何度か使ったことがありましたが、ここでは初めてかもしれません。濃度が薄いとマット調になり、濃度が濃いとツルツルになるようです。こちらは、かなりマット調になりました。横に鎬を入れているので、濃淡が出ています。持った感じも軽くて、個人的にはとても気に入りました。「織部」と掛け分けたり、撥水剤で抜いたりすれば、もう少し違った雰囲気を出せると思います。マット調が好きなので、さらに研究していきたいところです。

水玉流れ

釉薬は流れるものとそうでないものがありますが、素焼き後に呉須で水玉を描いたものに「ワラ灰マット」を掛けたものです。流すつもりはなかったんですが、見事に流れました。

花柄流れ

こちらも同じ。赤い絵の具で上絵付けをしました。花とラインを入れましたが、見事に流れて、何をしたかったのかよく分からなくなりました。^^;

飴色ツルツル

「飴釉」を全体に掛けてから「白萩」を全体に掛けたもの。「白萩」は他の釉薬と組み合わせると色んな表情を見せてくれますが、飴色が薄くなった感じでした。

伊羅保ツルツル

「伊羅保」を全体に掛けてから「白萩」を掛けたもの。こちらも伊羅保のマットな質感がなくなり、ツルッとしただけでした。

織部ポンポン

スポンジで「織部」をポンポンと乗せてから「透明」を全体に潜らせたもの。下半分には黄瀬戸化粧土を掛けて掻き落としていますが、全く発色せず。

消える掻き落とし

「ワラ灰マット」を全体に潜らせたもの。流れ流れて、掻き落とし模様も消えそうです。

出せないしまうま

しまうま柄を出そうと思っていますが、なかなか出せないしまうまシリーズ。

かすり傷

黄瀬戸化粧土で傷をつけて汚し効果出そうと思ったら、かすり傷だった。どうせやるなら、もっと大胆にやらないといけない。

しまうまかすり傷

しまうま柄とかすり傷の組み合わせ。^^;

リム皿

リム皿に関しては、全体的に気に入りました。真っ白に焼き上がる上信楽と半磁器の再生粘土を使っているので、化粧土や絵の具の発色は綺麗です。

大きさはバラバラですが、ほぼ同じ大きさもあります。

今回の窯出しで分かったこと。

素焼き前に使った「黄瀬戸化粧土」は、かなり濃度を濃くしないとほとんど色が出ないということが分かりました。なので、下の写真の赤く見えている部分の色は出なくなります。やっちまったなー。^^;

何年やっても窯出しはドキドキします。失敗も多いけど、勉強になりました。

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