アイキャッチ用の小人の家

「あかびらツクリテフェスタ」まで、1週間を切りました。このイベントは申し込めば誰でも出展できるわけではなく、書類審査でフルイにかけられます。今年で3回目を迎えるイベントですが、ありがたいことに3回連続で選出されています。クオリティの高い作品が多く、私の陶器だけでは太刀打ちできないので、木工作家の五郎さんとコラボして五郎さんちというユニット名で出展します。地元ということもあり、これからも盛り上がってもらいたいし、長く続けてもらいたいです。

すでに陶芸の作業は終わっていますが、あとは高台のガサガサを滑らかにしたり、写真を撮って記録を残したり、木工のお手伝いなどをしていきます。

毎年テーマを決めて新しい試みをしていますが、ちょっと変わったことをやると失敗作も生まれます。素焼き前の段階ではいい感じでも、素焼き後の薬掛けで失敗することが圧倒的に多いです。すぐに廃棄するような不燃物を作り出してしまうことに強い罪悪感を感じながら、ロクロを挽く日々が続きました。必要なものはすでに持っているだろうし、モノが有り余っているこの時代に何故同じようなモノを作り出してしまうのか、別にやらなくてもいいことだけど、イメージした色を出してみたい・・・色んなジレンマを抱えています。自分で使うものは限られているので、やはり気に入って使って(飾って)もらえるようなモノを作っていくのが、作り手の使命だと思います。

ここ数年は、その年に登った山や歩いた道で見た景色をマグにしていました。今年で登山10年目を迎えるので、一番好きなエリア「大雪山」をテーマにした作品作りをしていこうと思っていますが、大雪山を歩けるのはこれからなので、GWに歩いた中標津の「北根室ランチウェイ」で見た景色をマグやスープカップに掻き落としました。細かな作業は苦手で、とても時間がかかりますが、いくつかやっていくうちにパターンも安定して、いい感じになってきました。一つ掻き落とすのに30分ほどかかり、毎日1個か2個しか作業できなかったので、残念なことに本焼きに間に合わず・・・7月以降の窯出しになります。

今回、窯出しした器たちは、秋のイベントに向けた試作品が多く、統一感がまるでありませんが、自分の気に入ったスタイルを定番にしながら、新しい作風や技法に挑戦したいと思っているので、いつまでもこんな感じが続くかもしれません。

ブースの前で立ち止まってもらえるような「アイキャッチ」用のオブジェを用意しようと思い、小人の家の大きいバージョンを作り始めたのが、2週間ほど前のことでした。マグ以上の大きなものはほとんど作らなくなったので、大きなサイズが苦手ですが、フラワーポットになりそうなものなどを合わせて挽いておきました。

急いでいるときは、土曜日に挽いて、日曜日に削ります。天気がよければ、化粧掛けもその日のうちに済ませて、直射日光に当てないように乾燥させておきます。

細かなパターンの掻き落としは、乾燥がかなり進んでからの方がやりやすいんですけど、時間がないので簡単に済ませて、乾燥棚に乗せておきます。普段ならば1週間後にやる作業を土日の2日で終わらせました。突貫工事です。^^;

そして、1週間後には素焼きが上がっていたので、透明の釉薬を掛けて本焼きしてもらいます。粉引き&掻き落としシリーズは、マットな質感を出すために釉薬を半分の濃度に薄めていますが、濃度計を使える残量が残っていなかったので、濃度を計らずにそのまま使用しました。

結果、ツヤなし&マットな質感にはならず、ツルツル&ピカピカした仕上がりになりました。

前回同様、化粧土が一部剥離していました。粉引きに関しては、まるで安定していなくて、なかなかうまくいきませんが、五郎さんが作ってくれた展示台に飾ってゲストをお迎えしたいと思います。

2019年も「あかびらツクリテフェスタ」の出展が決まりました。

あかびらツクリテフェスタ | つくるをつなげるイベント

ブース番号 E-6「五郎さんち」

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