アイキャッチ用の小人の家

「あかびらツクリテフェスタ」まで、1週間を切りました。このイベントは申し込めば誰でも出展できるわけではなく、書類審査でフルイにかけられます。今年で3回目を迎えるイベントですが、ありがたいことに3回連続で選出されています。クオリティの高い作品が多く、私の陶器だけでは太刀打ちできないので、木工作家の五郎さんとコラボして五郎さんちというユニット名で出展します。地元ということもあり、これからも盛り上がってもらいたいし、長く続けてもらいたいです。

すでに陶芸の作業は終わっていますが、あとは高台のガサガサを滑らかにしたり、写真を撮って記録を残したり、木工のお手伝いなどをしていきます。

毎年テーマを決めて新しい試みをしていますが、ちょっと変わったことをやると失敗作も生まれます。素焼き前の段階ではいい感じでも、素焼き後の薬掛けで失敗することが圧倒的に多いです。すぐに廃棄するような不燃物を作り出してしまうことに強い罪悪感を感じながら、ロクロを挽く日々が続きました。必要なものはすでに持っているだろうし、モノが有り余っているこの時代に何故同じようなモノを作り出してしまうのか、別にやらなくてもいいことだけど、イメージした色を出してみたい・・・色んなジレンマを抱えています。自分で使うものは限られているので、やはり気に入って使って(飾って)もらえるようなモノを作っていくのが、作り手の使命だと思います。

ここ数年は、その年に登った山や歩いた道で見た景色をマグにしていました。今年で登山10年目を迎えるので、一番好きなエリア「大雪山」をテーマにした作品作りをしていこうと思っていますが、大雪山を歩けるのはこれからなので、GWに歩いた中標津の「北根室ランチウェイ」で見た景色をマグやスープカップに掻き落としました。細かな作業は苦手で、とても時間がかかりますが、いくつかやっていくうちにパターンも安定して、いい感じになってきました。一つ掻き落とすのに30分ほどかかり、毎日1個か2個しか作業できなかったので、残念なことに本焼きに間に合わず・・・7月以降の窯出しになります。

今回、窯出しした器たちは、秋のイベントに向けた試作品が多く、統一感がまるでありませんが、自分の気に入ったスタイルを定番にしながら、新しい作風や技法に挑戦したいと思っているので、いつまでもこんな感じが続くかもしれません。

ブースの前で立ち止まってもらえるような「アイキャッチ」用のオブジェを用意しようと思い、小人の家の大きいバージョンを作り始めたのが、2週間ほど前のことでした。マグ以上の大きなものはほとんど作らなくなったので、大きなサイズが苦手ですが、フラワーポットになりそうなものなどを合わせて挽いておきました。

急いでいるときは、土曜日に挽いて、日曜日に削ります。天気がよければ、化粧掛けもその日のうちに済ませて、直射日光に当てないように乾燥させておきます。

細かなパターンの掻き落としは、乾燥がかなり進んでからの方がやりやすいんですけど、時間がないので簡単に済ませて、乾燥棚に乗せておきます。普段ならば1週間後にやる作業を土日の2日で終わらせました。突貫工事です。^^;

そして、1週間後には素焼きが上がっていたので、透明の釉薬を掛けて本焼きしてもらいます。粉引き&掻き落としシリーズは、マットな質感を出すために釉薬を半分の濃度に薄めていますが、濃度計を使える残量が残っていなかったので、濃度を計らずにそのまま使用しました。

結果、ツヤなし&マットな質感にはならず、ツルツル&ピカピカした仕上がりになりました。

前回同様、化粧土が一部剥離していました。粉引きに関しては、まるで安定していなくて、なかなかうまくいきませんが、五郎さんが作ってくれた展示台に飾ってゲストをお迎えしたいと思います。

2019年も「あかびらツクリテフェスタ」の出展が決まりました。

http://tsukufes.net/

ブース番号 E-6「五郎さんち」

シャボン玉を使った新作

北海道に限った話ではありませんが、6月〜9月頃までは各地でイベントが開催されます。陶芸関係でいえば、6月15日〜16日は「新十津川陶芸まつり」があります。師弟対決でお馴染みの屯田窯の清水先生も出展するし、私が通っている陶芸教室のスタッフが総出で、陶芸体験をサポートしているので、自分に余裕がある時は差し入れを持って行くこともあります。

あったりまえの話ですが、屋外のイベントは天気に大きく左右されます。去年は天気は良かったものの、風が強く、作品が割れてしまった人がいたようです。そんなこともあってか、今年は改善センターの屋内で開催するようです。このイベントは出展している窯元の数が50前後と多すぎず、少なすぎず、一コマのスペースが広いので、作品を好きなように展示することができるので、作家にもお客さんにもちょうどいい規模だと思っていました。

屋内がいいという作家さんも多いでしょうが、自然派のアウトドア好きな陶芸家も結構多いんじゃないかなと思うので、どちらか選べるといいのにと思いますけどねー。私なら絶対屋外がいいです!

作品を見るだけで、誰の作品か分かるほど、スタイルが確立している作家さんが多いと思います。まぁ、プロの方はほとんどそうかもしれません。

私は毎年色んな技法を試しているので、出来上がったものの雰囲気が変わります。気に入ったものは、翌年以降も定番にすることもありますが、年ごとにテーマを決めるようにしています。まぁ、失敗も挫折も多いですけど・・・。

というわけで、2019年のテーマはチャクラです。

ヨガを初めて4年ほど経ちますが、スキルの高い先生からは基本的なヨガのポーズだけではなく、色々な知識を得ることができますが、チャクラに関しては、ヨガと深い繋がりがあります。体にあるエネルギーセンターのことで、第1〜第7まであります。サンスクリット語で車輪という意味があります。人に説明できるほど詳しくないので、興味がある人は検索してみるといいと思います。それぞれのチャクラには色や香りが割り当てられているので、このカラーを使った作品を作りたいと思って、去年から構想を膨らませていました。

第一チャクラは「赤」です。赤い服は着ませんが、小物やアクセントカラーで一番使っていると思います。

赤い釉薬は、去年仕入れたものが残っているので、シャボン玉を使って「車輪」を表現できないかと思いました。食器用の洗剤を2種類使って試していますが、一つは界面活性剤入りの一般的なもので、もう一つは界面活性剤の入っていないナチュラルな洗剤です。間違えないように容器に「N」と印を付けておきました。

あとは、シャボン液にした釉薬をストローでブクブクやるだけです。

驚いたのは、界面活性剤入りの洗剤は、スポイトで1滴入れるだけでシャボン液が作れるのに、ナチュラルな方は、何滴か分からないぐらい入れて、やっと泡立つようになりました。しかも、その効果はあっという間になくなってしまうので、ブクブクするのは時間との勝負でした。

ブクブクやっている様子は動画で撮影しています。(音は入れていません)

ブクブクした後は、透明の釉薬を掛けて本焼きします。

マグとソーサーが同じ窯に入らず、ソーサーのみの窯出しになりましたが、ほぼ期待通りの焼き上がりになりました。界面活性剤が入っていると釉薬を弾くこともあるようですが、さほど違いは見られませんでした。釉薬の種類にもよると思います。

下の写真では、どっちが普通の洗剤で、どっちがナチュラルな洗剤かはよく分かりませんが、マグのフォルムで区別が付くようにしているので、マグが焼き上がったら判明すると思います。

今は完全に試作段階で、手探り状態です。他の釉薬や絵の具でも試してみたいのですが、テストできるのはあと1回ぐらいしかないので、その後は一気にブクブクやるかもしれません。^^;

取っ手の修復

去年沢山作った掻き落としシリーズのマグの里親さんから「取っ手が取れたので、修復できますか?」という依頼がありました。修復可能な状態なのか分からなかったので、本体と取っ手を送ってもらい、取り急ぎ、別のマグを2個(交換分とお詫び分)送りました。(^^ゞ

送ってもらったマグを見てみると、取っ手が根本からポキッと取れた状態でした。

このシリーズは高台の削りが終わって、化粧土を本体部分に掛けて、化粧土が乾いてから、取っ手を付けたものです。取っ手を付けるときに粘土をドロドロに溶かした「ドベ」で接着するのですが、この時の接着が甘かったのだと思います。素焼きが終わってから、釉薬を掛けて本焼きするため、釉薬でしっかりコートされるので問題ないと思っていたのですが、完全にアウトですね。マットな質感を生かすために、釉薬を薄めていることもあって、それも原因の一つだと思います。

以前、えべつやきもの市で買ったお気に入りの作家さんのお皿をその日のうちに落として割ってしまったことがあったので、修復をしたことがありました。陶器用の糊で接着させて、釉薬を掛けて本焼きをするものでしたが、思うように復元できなかったので、直せる自信はありませんでした。今回はバラバラになったわけではなかったので、陶器用の接着剤を使ってみることにしました。

色々探して、amazonでポチッとやりました。

箱を開けると、2本のチューブとプラ板とヘラが入っていました。

2液性のエポキシ系接着剤で、陶器やガラスなどで使えます。

2つのチューブから、同量を絞り出して、よく混ぜ合わせます。5分ほどで硬化が始まるので、接着したい面に塗ります。

テープなどでしっかり固定して、2時間以上置いておくといいようです。

接着面は透明になり、修復したのが分からない感じになりました。さらに数日おいて、強く引っ張ってみましたが、大丈夫そうだったので、里親さんに送りました。

後日、里親さんから連絡が来ましたが、修復品に満足してもらえたようでした。このシリーズは大きさもデザインもバラバラなので、同じものは2つとありません。気に入って使ってもらえるのが何よりも嬉しいです。

今年も同じシリーズで、デザインを変えたバージョンを作っているので、接着には細心の注意を払いたいと思います。

私の器を買ってくれた方で、何かトラブルがありましたら、お気軽にご連絡ください。

在庫で同じようなものがあれば、交換することもできますし、今回のように修復することもできます。

いつも失敗から

長い冬が終わり、北海道は緑いっぱいの気持ちいい季節になってきました。ブログの更新が半年ぶりになりましたが、すこぶる元気にやっています。ウインターシーズンは平日ナイターを含めて週5回のペースで滑りに行き、大型連休になったGWは8日間、道東の中標津に滞在し、140kmほどのトレッキングをしていました。

5月の北海道で30度を超える日もあり、この先のお天気が心配になりますが、今年もイベントの出展が決まったので、GW明けからは制作に集中しています。作品が出来上がる様子が分かるような記事を書いていこうと思っていましたが、現時点ではほとんど焼き上がっておらず、素焼きと本焼きスタンバイしているものが大量にあります。

というわけで、毎年やらかす失敗の話から書いていこうと思います。

昨年11月24日に一日限りのチャリティアート展を開きましたが、終了後も波に乗っていたような気がしたので、しばらく制作を続けていました。この時、大量に作った「小人の家」が好評だったので、アレンジを加えた夏向けの新作を考えて試作をしていました。

その名も「小人の蚊取り線香」です。実際に蚊取り線香を入れて大きさを確認して、燃焼に必要な酸素が取り込めるよう横にも穴を空けているので、ポプリなどを入れるポットにもいいかなと思っていました。

素焼きが終わった段階では、大小合わせてそれなりの数が揃っていました。   

一般的なサイズの蚊取り線香が入るタイプです。

小さい蚊取り線香が入るタイプも作りました。

焼き上がったのは、2019年に入ってからでしたが、新しく調合してもらった白化粧土の濃度が濃すぎたようで、剥離してしまいました。屋根は半分ぐらい無事でしたが、本体はほぼ全滅でした。

化粧土の失敗はこれまで何度も経験していますが、粘土の状態、化粧土の濃度、天気などで大きく左右されます。屋根はズブッと掛けますが、本体は下半分だけ掛けて、乾燥させてから内側と上を掛けるようにしています。

化粧土は水分を多く含んでいるので、粘土の厚さや乾燥具合によって、こんな風に崩れ落ちることもあります。

底がそのまま落ちてしまったものもありましたが、素焼き前なので、また粘土に戻すことができます。

素焼き後の失敗もありました。後付けしている屋根のキュルンとした部分がポキッと折れていました。これは接着が甘かったのだと思います。

本体は半分以上ボツになり、生き残ったのはこのぐらいでした。屋根と本体の数が合わないので、屋根に合う本体を制作しているところです。(^^ゞ

うまく焼き上がったら、また紹介したいと思います。

2019年も「あかびらツクリテフェスタ」の出展が決まりました。

http://tsukufes.net/

ブース番号 E-6「五郎さんち」

山と言霊 ~アンケート結果~

個展では「入林届」という名目で、アンケートを取っていました。アナウンスが足りなくて、回収率が50%に満たなかったのですが、提出してくれた方は真剣に回答してくれました。集計が終わったので報告します。

アンケートの内容は次の通りです。来場者の性別、地域、年代などの基本情報、どのような方法でこのイベントを知ったか、作品の人気投票、その他自由記入欄といった感じです。人気投票のために作品に作品番号を書いたシールを貼っていたのですが、会場が思ったよりも暗くて、番号が読めないという意見が多かったです。

小人の家 第1位

小人の家 第2位

言霊写真 第1位(同率)

初めて楓沢(支笏湖)を訪れた時に撮ったものです。この時から何度も訪れるお気に入りの場所になりましたが、季節・天気・時間の違いでこのように見えることはなかったです。

言霊写真 第1位(同率)

言霊写真 第2位(同率)

言霊写真 第2位(同率)

言霊写真 第2位(同率)

カラフルな小人の家

個展の制作秘話が続きますが、陶芸をコンスタントに続けていると、材料や道具を揃えたくなる時期があると思います。ネットで簡単に取り寄せでき、沢山買った方が割安になったり、一定金額以上買うと送料が無料になったりするので、必要以上に買ってしまうこともありました。

粘土や釉薬は冬期間の保管状態によっては、ダメになってしまうこともあると思いますが、それ以外のものは特に消費期限などはないと思います。なので、何年も使わないまま放置していることも多いです。

そろそろ本気で断捨離しないとなー。というわけで、使えるものは使い切って、要らないものはバッサリ捨てていきたいと思っています。

カラフルな小人の家

気付いたらゴレンジャーになっていましたが、個展用にカラフルな小人の家を作りました。真ん中のアカレンジャーは新しく仕入れた釉薬を使っていますが、それ以外は残っていた練り込み顔料を使いました。顔料はこれまでにも何度か使っていますが、反省点を振り返りながら、制作過程を紹介したいと思います。

1.粘土の再生(5月20日)

粘土の再生については、これまでにも書いたことがありますが、私の場合、自分で仕入れた粘土を使うことも多いので、粘土の管理は自分でしないといけません。私が仕入れている粘土といえば、焼き上がりが真っ白になる上信楽土半磁器土を20kg単位で仕入れています。

ロクロ挽きするときに、高台の部分を厚く残しているので、20kg挽いたら、10kgぐらいは削りカスになります。素焼き前の粘土は、再生すれば何度でも使えますが、その作業が面倒で、2年分ぐらいは溜まっていました。6月のイベント準備の時にやっと再生して、しばらく寝かせておきました。

完全に乾いた粘土を再生する時は、できるだけ細かく砕くといいです。

たっぷりの水と合わせて、1~2時間放置しておくと、カッサカサの粘土が、水を吸ってドロドロになってきます。

サラシのような布に水分を吸収させる方法もありますが、私はそのまま石膏板に乗せて放置するだけです。何度かひっくり返していくと、2~3時間でまとめられるぐらいの柔らかさになります。

朝から取り組めば、夕方までにはいい感じになります。急いでいるときは、翌日に使うこともありますが、2週間~1ヶ月ぐらい寝かせておくと粘り気も出てきて、さらに使いやすくなります。

2.色粘土作り(9月30日)

陶芸を始めた年は、手びねりで色々な技法を教えてもらいました。白系の粘土に顔料を混ぜて、色粘土を作り、市松模様や金太郎飴風の器を作る練り込み技法を教えてもらったことがありました。

その時買った顔料がまだ残っていたので、かれこれ12年モノになります。当時通っていた教室で在庫していたものなので、実際にはもっと経っていると思います。

その後、自分で仕入れたものもあり、使いかけが4色(レモン、ピンク、トルコブルー、グリーン)ありました。この他、手を付けていない新品が何色か残っていますが・・・。笑

色粘土の作り方に関しては、超適当なので参考にはなりませんが、直接粘土に練り込んでいるだけです。水で溶かしたりもしていません。

顔料の重さも計っていないので、濃度も適当ですが、本来ならば粘土と顔料の量を正確に計って、割合を出しておくといいと思います。

ざっくりですが、再生した粘土は12kgあったので、4等分して3kgずつに分けました。

それをさらに2kg1kgに分けて、2kgの方に顔料を混ぜて、濃い色粘土を作りました。

濃い色粘土から、500gとって、1kgに混ぜて、薄い色粘土を作りました。

これで、濃い色粘土と薄い色粘土が1.5kgずつ出来上がりました。ビニールに入れて、何色だったか書いておきます。この粘土はすぐに使わず、2週間ほど寝かせてから使いました。

3.ロクロ挽き(10月13日)

小人の家の本体は白粘土で、屋根と煙突を色粘土で挽きました。各色一つだけは、薄い色粘土で本体を挽きました。

色の違う粘土を使って作業をするときは、他の粘土に色が混ざらないように、薄い色→濃い色で作業するといいです。白→レモン(薄)→レモン(濃)→ピンク(薄)→ピンク(濃)→トルコブルー(薄)→トルコブルー(濃)→グリーン(薄)→グリーン(濃)の順にロクロ挽きしたと思います。

今回は余った粘土や顔料の消費のため色粘土の試作を兼ねていたこともありますが、粘土を変えるたびに、ロクロを綺麗にして、ドベ受けを洗わなければいけないので、量産するならば、同じ色を1回で沢山挽く方が効率がいいです。

この段階では、色の違いは分かりますが、一応付箋を付けておきました。

4.削りと装飾(10月14日)

10月は制作に追われていて、週末は朝から晩まで陶芸教室に通っていて、かなりペースが上がっていました。

屋根と扉の色を合わせると可愛いなーと思い、扉は色粘土を使っています。

困ったことに乾燥が進むにつれ、色粘土の区別が付かなくなり、グリーン以外の薄い粘土は全然分からなくなってきました。何色か分かるようにマークやサインを付けておくべきだったと思います。

5.施釉(11月10日)

個展まで2週間という所で、素焼きが上がりました。この時に困ったのは、前述の通り、屋根が何色か分からないことでした。濃い色粘土を使っているものは、下の写真でも分かりますが、薄い色粘土を使ったものが、ワケ分からんのですよ。本体の扉にも色粘土を使ったので、屋根と扉の色を合わせたいのに、なかなかどうして、これが難しいのです。

本体と屋根の組み合わせが決まれば、透明の釉薬を掛けるだけなので早いです。 個展に向けた窯入れはこれが最後だったので、あとは成るようになるだけです。

私の作品だけで、ほぼいっぱいになりました。屋根がツーンと尖った小人の家は窯のスペースを無駄に使うので、嫌がられますけど。^^;

6.窯出し(11月17日)

個展の1週間前に窯出しが終わりました。テーブルの上に並べられた小人の家とマグは圧巻でした。

トルコブルーレンジャー(アオレンジャー)は、可愛らしい色になりました。

モモレンジャーも可愛らしい色で、いい感じでした。

ミドレンジャーは、色もはっきり出ていて分かりやすいです。

キレンジャーは薄かったです。使った顔料の量はほぼ同じだったので、レモンという顔料はこんな感じなのだと思います。

屋根の色が分からなくて、そのままにしたものです。これはこれで可愛いです。

アカレンジャーは釉薬です。扉は筆で塗り、屋根はチャポンとやってます。

窯出し後には全ての小人の家を並べて、本物のキャンドルを使って撮影をしました。個展用に作った小人の家は、煙突に穴を開けていないので熱がこもって危険でした。

灯りを使いたいときは、LEDキャンドルなど、人工的なものを使うといいです。

来年の制作テーマは既に決まっていますが、今回の色粘土を使った小人の家はいい経験になりました。小人の家もまた作って欲しいというリクエストも多いので、バージョンアップしていきたいです。

今回、五郎さんのリクエストでキノコ(ベニテングダケ)も作りました。その話はまた別の機会で書きたいと思います。

山と言霊 ~メイキングムービー~

2ヶ月間の準備期間中、丸一日時間のある日は陶芸教室で6時間ほど作業していました。その日の作業工程をスマホで撮影し、2分程度にまとめて、facebookとyoutubeに投稿していました。instagramは1分までなので、インスタ用にスクエアサイズにして、1分に収まるように編集していました。

陶芸の作業工程というのは、長くて地味な絵面になるので、等倍で撮影するととんでもない長さになるし、それを短くカット編集するのも大変なので、静止画のコマ撮り写真を繋げたタイムラプスはとても有効でした。iPhoneのカメラアプリは、標準でタイムラプス撮影ができて、どんなに長く撮りっぱなしにしたものでも、30秒程度になるので、ストレージの容量も抑えられるのが良かったです。

今回、個展を行った太郎吉蔵は、プロジェクターやスクリーンなどの設備が整っているので、小人の家たちが出来上がっていくプロセスを紹介したいと思っていましたが、制作過程を紹介するムービーを準備する時間的な余裕は全くなかったので、これまで編集してアップしていたタイムラプス動画を繋げて「メイキングムービー」として空いた時間に流していました。

これがとても評判が良くて、陶芸をやっている人はもちろんですが、そうでない人にも好評でした。毎回同じようなことをやっていますが、コミカルでラフな感じが見やすくていいです。

陶芸に関しては2週間前には全て準備が終わったので、それからは木工にシフトして、前日まで準備をしていました。展示台は五郎さんに作ってもらいましたが、募金箱、入林届、写真立ては手伝ってもらいながら、私が作りました。ペイントも私の担当です。

<再生すると音が鳴ります。音量に注意してください。>

これからは、一つの作品の制作過程を紹介するタイムラプス動画を作っていきたいと思っています。

山と言霊 ~チャリティ報告~

ご挨拶が遅くなりましたが、11月24日に4年ぶりとなる個展「山と言霊~ホビットの世界~」が無事に終了しました。当日搬入し、その日のうちに撤収することにしていたので、朝から慌しく、あっという間に終わりました。陶芸作品に関しては、1週間前までに窯出しが終わっていたので割と余裕がありましたが、それ以外の細かな準備が当日朝まで続きました。本番までの一週間はほとんど寝ていなかったと思います。(^^ゞ

写真を撮る余裕が全くなかったので、参加された方から頂いた写真を見ながら振り返ってみます。

今年は初雪が遅く、数日前までは路面も走りやすい状況でしたが、前日夜から雪が降り始め、当日は大荒れの空模様にも関わらず、何百キロも離れたところから来てくれた方も多かったです。

ニュージーランドでとてもいいインスピレーションが得られたこともあり、帰国してすぐに個展の全体的なイメージが湧いてきたので、開催日と会場については、6月上旬には決めていました。

陶芸に関しては最低でも2ヶ月前から準備をしないと間に合わないので、9月15日頃から本格的に準備を始め、最終的に小人の家は84棟マグは103個出来上がりました。日数にすると17日間(約100時間)の作業でしたが、真面目に続けているとロクロの腕も上がってくるし、作業効率も良くなります。仕上げの雑な感じは否めませんが、数だけは作れたと思います。

さらに、これまでに撮ったお気に入りの写真に言霊を乗せて63枚を展示しました。大きくプリントした写真ではなく、2Lサイズにこだわったのにも理由がありますが、それについては後日書きたいと思います。

展示する作品の数については、予定よりも多く準備でき、会場のスペースに見合う分は用意できたと思います。写真に言霊を乗せているので、1枚ずつじっくりと眺める人も多かったです。

この日は海外のトレッキングの写真を紹介するスライドトークを3回行いました。今年歩いたニュージーランドのトレッキングの話がメインでしたが、肝心のスライドショーの準備が間に合わなくて、ぶっつけ本番になってしまいました。パソコンで作るものは一番得意な所ですが、他のことよりも後回しになってしまう分、間に合わないこともしばしばあります。やり直せるなら、もう一度と思っています。(^^ゞ

関係者を合わせて、80名の方が参加してくれました。

イメージに合う展示台を作ってくれた五郎さん、美味しいパンを届けてくれたしーちゃん、朝から晩までサポートしてくれたえびすの愉快な仲間たち、チャリティ協賛してくれたワイルドハート但野さん、私の我侭な焼成サイクルに協力してくれた新十津川町文化伝習館の方々清水先生、カフェサービスまでお手伝いしてくれた太郎吉蔵事務局矢口さん、そして、来場していただいた方々。

本当にありがとうございました。\(^▽^)/

最初から最後までバタバタしていましたが、良くも悪くも私らしいイベントになったと思います。あと3回ぐらいやったら、もう少し上手くなると思います。

すでに来年のテーマは決めているので、試作品の制作に取り掛かっているし、展示会の話などもいただくようになりました。これからも私の感じた世界を私らしくぼちぼち表現していきたいと思います。

お預かりした入場料は、北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町へ、全額送金いたしました。目標の10万円には届きませんでしたが、少しでも役に立ててもらえればと思います。

個展開催までの準備や当日行ったアンケート結果なども報告していきますので、また覗きに来て下さい。

小人の家たちとキャンドルナイト

個展の準備に追われて、ブログの更新が滞っていますが、全体的な準備は思ったよりも順調に進んでいて、あとはスライドトークの準備だけになりました。これまでにも何度か同じようなイベントをしていますが、いつもこの作業が徹夜になります。^^;

窯出しが終わった小人の家たちの撮影は先週のうちに終わりました。本物のキャンドルを使いましたが、暖かい色でとてもいい雰囲気でした。全ての小人の家が揃うのはこの時だけなので、とても良い夜になりました。

準備期間は2ヶ月、陶芸教室に通った回数は17回でした。この他にマグも予定していた100個ほど準備できましたが、思ったよりもマグ&カフェの予約が入り、当日分はほとんど残っていません。厳密に言うと変なのしか残らないと思います。マグがなくなっても、紙コップでコーヒーは出せるし、おやつも準備できるので、少しのんびりしてもらいたいです。

トレッキングの報告会を兼ねて、お友達とコーヒー飲みながらのんびりしたいなと思って企画したんですけど、結構な規模になりました。小人の家以外にも写真の展示もするので、結構見応えはあると思います。

入場料が1,000円かかります。(小学6年生以下は半額です)

いただいた入場料は、北海道胆振東部地震で甚大な被害を受けた厚真町へ寄付します。

雪が降ってきました。一晩で相当積もると思います。

遠方からのご予約もたくさんいただきました。どうぞ安全運転でお越しください。

天候が悪ければ、引き返してください。危険な思いをしてまで来るイベントではありません。

小人の家、色々。

11月24日の個展に向けて、最後の窯入れが終了しました。個展をやろうと決めたのはニュージーランドから帰国してすぐの5月頃で、すごくいいイメージが湧いてきたので、自分を追い込んでみようと思いました。

本格的に準備を始めたのは、9月に入ってからでしたが、まだ山に登れる時期なので、天気のいい日は山に行きたい衝動にかられました。まぁ、今でもですけど。笑

でも、自分でやると決めたことなので、お山は封印して、2ヶ月間全力で取り組みました。4年前にも同じようなイベントをしていますが、色んな面で以前よりもずっと効率よくなったと思います。準備期間は同じですが、数だけみると、3倍ぐらいは作れるようになったと思います。

私の中で「4年」というのは一つのサイクルになっていて、色んな面で変化のあるタイミングだと思っています。見た目は老けたかもしれませんが、登山のおかげで体力は以前よりも付いているし、ヨガのおかげで体だけではなく、精神面でのバランスも取れるようになったと思います。

何かに集中している時は、他のことは疎かになってしまうので、広報活動はあまり進んでいませんが、たくさんの方からカフェの予約をいただきました。マグの数が心配になってきたので、マグで提供する分に関しては予約をストップしています。(紙コップで提供することはできます)

展示する「小人の家」については、大きく分けると2種類あります。赤粘土&化粧土を組み合わせたものと、上信楽土を使ったものです。赤粘土&化粧土を組み合わせたものは、化粧土や釉薬の濃度の違いで、焼き上がる色が毎回違っています。先日窯出しした最新バージョンは渋めに焼き上がりました。

上信楽土を使ったものは、焼き上がりが真っ白になります。今回のために新しく仕入れた真っ赤な釉薬を使っています。前回窯出ししたものと合わせると30個近くになると思います。大きさは手のひらサイズのものばかりです。

この他、顔料を使って色粘土を作ってみたものもあります。これについては、窯出しが終わってから、粘土作りから紹介しようと思っています。

最後の窯入れです。小人の家は35個ぐらい入りました。

マグは、50個ほど窯入れしました。急いで作ったせいか、素焼きで底にヒビが入ったり、取っ手が取れてしまったものもありました。名入れ予約をいただいたマグも1個はダメでした。

私の作品だけで、ほぼひと窯埋まりました。ソーサーも少しありましたが、窯出し後すぐに先生の作品と一緒に焼いてくれると思うので、来週には全部窯出しできると思います。

個展当日は、小人の家の展示だけではなく、スライドショーも行います。9月末から撮り始めたタイムラプスも回を重ねるとなかなか面白くなってきたので、メイキングムービーとして当日使おうと思っています。

今日は絵付けと釉掛けばかりですが、ひとつひとつ手を掛けているのがよく分かります。

これで、陶芸部門の準備が終わりました。

これから、写真部門と木工部門と本部門と映像部門に取り掛かります。^^;