切立湯呑みの高台をキリッと削る[動画]

ロクロ挽きが出来るようになっても茨の道は続きますが、次のハードルは「削り」ですね。削りで一番大切なのは、乾燥のタイミングだと思いますが、削りはその人の陶芸の技量が分かってしまうそうです。私も陶芸市に行ったときは、必ず高台をチェックしますね。

今までの先生からは、挽くときは「右回転」、削るときも「右回転」で教わりました。それがね、人によって違うんですよ。今では、挽くときは「右回転」、削るときは『左回転』で教わっています。それまで覚えた回転方法を変えるのは、とても大変でしたが、結果的にどちらでも削れるようになりましたね。(^▽^;)

真っ直ぐに切り立った湯呑みは、高台のバランスで見た目も違ってきますね。私は軽くしようと削りすぎてしまうところがあるんですが、どうもかっこいい高台にならないんです。カンナの角度や手先の使い方で、かなり違いが出ると思います。またしても先生に見本を削ってもらいました。ロクロで挽く時間の半分を目標にしていますが、湯呑みサイズならば、30秒~1分ほどですね。

<再生すると音が鳴ります。音量にご注意ください。>

湿台をロクロの中心にしっかりセットして、それから湯呑みをセットします。水平&中心を取るのがなかなか難しいです。

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カンナを水平にして、高台の高さまで削ります。底の部分にどのぐらいの厚みがあるか測っているわけではないので、これがなかなか難しいです。

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ロクロは左回転なので、右手でカンナを持ち、左手親指で中心を押さえて、側面を削っていきます。

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削り始めると、どんどん削りたくなってきますが、腰までは削らないようにね。調子に乗って、胴のあたりまで削ってしまうこともありますね。(^▽^;) 「あ~、やっちゃった~」と思う瞬間です。

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高台内を削ります。中心から外にスライドさせる感じです。

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手のひらと指で、キリッと仕上げて、終了です。底の厚みを調べるときは、高台内を指で弾いて、音で確認します。

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キャンドルポットプロジェクト

陶芸を続けていると、自分の中に陶芸年表みたいなものが出来て、その中で色々な時代がやってきます。手びねり、ロクロ、タタラ、練り込み、象嵌、粉引き、掻き落としなど、色々なテクニックを身に付けていくうちに、得意な技法が見つかったり、好きな色や雰囲気など、自分の作風が決まっていきます。私の中でも色んな時代がやってきては、サラッと過ぎていきましたね。(笑)

モチベーション向上のために、毎年新しいテーマや目標を決めて取り組むようにしています。すでにボチボチと準備をしていましたが、北海道の冬はとても美しいので、雪景色に合う「キャンドルポットプロジェクト」を始めています。

そんなに大したことじゃありませんが、その名の通り「キャンドルポット」を沢山作ります。私が器を作るだけではなく、色々な分野の知識を持った人とコラボしていこうという、寒い冬の夜がちょっぴり温かくなりそうな趣旨のものです。キャンドルは雰囲気もいいし、電気もガスも使わないので、地球に優しいと思います。週に1回ぐらいはキャンドルの灯りだけで過ごす「キャンドルナイト」があってもいいですよね。

こんなことを考えていると、どんどん夢が膨らんできますね~。

私は今時期が一番集中できる時期なので、短期集中で取り組んでいきます。午後から予定があるので、制限時間は2時間です。

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今作っているキャンドルポットで使用している粘土はテラコッタです。普段使っている粘土でも構わないんですが、テラコッタは素焼きで完成なので、焼成までの時間と本焼きのコストが節約できます。「地球に優しく、お財布にも優しい」のが私のモットーです。こちらは自宅で手ロクロを使って10個作ってありましたが、削りで一つ失敗してしまいました。

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削り終わったら、穴を開けます。粘土に穴を開ける「ポンス」があると便利ですが、ドリルなどで代用することもできます。教室には立派なポンスがあるので、助かりました。

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サイズ違いのものが入れ子になっています。ステンレスで出来ていて、グサッと粘土に穴を開けていきます。

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乾燥が進みすぎてしまい、穴を開けたときに割れたものもありました。柔らかすぎず、硬すぎないタイミングで穴を開けないとダメですね。10個中2個失敗なんて、歩留まり悪すぎですわ。

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あらかじめパターン画を準備したり、下絵を描いたりして、色んな形でくり抜く人もいますが、今日は適当に穴を開けておきました。たった8個ですが、この作業に1時間ぐらいかかったと思います。この段階でじっくり手間隙を掛けることで、仕上がりが違ってくるので、時間をかけてのんびりやりたいですね。(笑)

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こちらは、先週ロクロで挽いたポットたちですが、削りのタイミングを見計らって一気に削りました。大小15個ありますが、ロスなく30分で削れました。湿台にセットして、削り終わるまでの平均時間は2分なので、もう少しペースアップしたいところです。穴を開ける時間はなかったので、発泡スチロールで保管して、1週間後に作業することにします。

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今回のこだわりポイントは「数」です。このプロジェクトは3月まで続ける予定ですが、12月までにできるだけ沢山のポットを作ってみようと思います。

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キャンドルポットのデザインやその他のアイディアやリクエストなどあれば、コメント欄へお願いします。

 

洗面器が湿台に変わった日

陶芸をする人ならば、湿台(シッタ)と言えば何のことか分かると思いますが、時々使わない人もいるんですよね。高台を削るときに口が傷つかないように作品を乗せる台のことです。削る器の大きさに合わせるので、湿台も何種類か必要になります。一般的にはロクロで筒状に挽いたものを素焼きして使うことが多いです。

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今日は2週間前に先生が見本として挽いてくれた大皿の削りしようと思いますが、この大皿はロクロからはみ出るサイズなので、教室に置いてある湿台はどれもサイズが合わないんです。その中にある一番大きいのを使うしかないのかな?と思って、先生に相談したら「洗面器を使って」って言うんです。

なんと、洗面器ですと?

器が水平にセットできて、動かないようにきちんと固定できればいいわけだから、ボウルでも植木鉢でも何を使っても構わないんですよね。口の部分を下にするのかと思いきや反対でした。

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それに大皿をセットします。2週間かけてじっくり乾燥させたので、削りのタイミングはバッチリです。かなり苦戦しましたが、先生の力を借りることなく無事に削れました。

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大きさを測ってみたら、33cmほどありました。挽いたときは35cmだったので、少し縮まりましたね。最終的には30cmぐらいまで縮まると思います。

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久々に湯呑みを削ったんですけど、高台がカッコ悪いので、先生に一つ見本を挽いてもらいました。比べてみるとよく分かりますね。削りで技量が分かるそうですよ。ドキッとしちゃうね~。動画撮影したので、後日キリッと高台を削る方法を紹介したいと思います。

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今日は遅刻して、あまり時間はなかったんですけど、同じ粘土を使った大小さまざまの器が全部削れました。先週は何個も失敗しましたが、今日はタイミングがよかったので、ロスもなかったです。

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定番の色と新しい試み

私はお料理が苦手ですが、初めて作るものはレシピを調べたり、味見をマメにしたりするので、かなりの確率で上手くいくんです。しかし、2回目はほぼ失敗するんですよ。なんでかな~? 3回目にもなると、味は落ち着きますが、1回目とは明らかに違う食べ物になってますね。(笑)

陶芸でも同じようなことがよくあり、これだけ記録をしていても、1回目に出した色が2回目では出せないということが、ちょいちょいあります。使っている粘土は同じでも、顔料を混ぜることもあるし、釉薬の濃度の違いなどもあり、なかなか安定しませんね。自分の中で「定番」と思っているのに、最初に出した色とは少し違って、結構なバラツキがあります。

私が気に入っている粘土に、仕上がりが軽くなる「軽量土」があります。フルイ目の粗いスッカスカの粘土なので、ロクロ挽きもタタラ作りもしやすいんですが、削りのタイミングがなかなか難しいんです。水をたくさん使うロクロ挽きの場合、発泡スチロールに入れて蓋をしてしまうと、状態は1週間経ってもほとんど変わりません。指導員のいる陶芸教室ならば、作品の管理をやってくれるので、次に行ったときはちょうどいい硬さに調整してくれますが、サークルではそうはいかないので、先週挽いた作品は全て持ち帰り、自分で管理していました。

カップはわりとスムーズに削れましたが、ソーサーの乾燥が思うように進んでいなくて、かなり手こずりながらも、ロスなく無事に削れました。それにしてもどんだけマグ作るのかな。(^^ゞ ほとんどの人は、自宅と会社に1個ずつあれば間に合うので、そんなに需要はないと思うんですけど、それでもやっぱり好きなんです。

この粘土は、発泡スチロールから出すと乾燥が一気に進みます。すぐに取っ手を付けないと、カッチカチになります。取っ手の付け方には色々なやり方があるようですが、棒状にしたものをトントンと平べったく潰して、水やドベをつけたカップに、ギュッとやって、ヒュッとひねって、サッと付けるだけです。全然意味が分からないでしょう? 今度、動画で撮ってみようかな。

撮影用に上向きに置いていますが、取っ手を付けたばかりの時は下向きで保管します。本体と取っ手の粘土の乾燥度合いが違うので、発泡スチロールで保管して、ゆっくり乾燥させていくのがいいですね。この後、さらに装飾をするかもしれないので、また持ち帰ることにしました。私の場合、移動するときに壊すことが多いので、普段は使わない神経を使いますね。(笑)

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自宅で作ったテラコッタの器たちの削りもあったんですけど、残念ながら時間切れです。これまた持ち帰り、乾燥が進み過ぎないように管理します。自宅で削るか、週末、教室で削らせてもらおうかな。こんな時は、自分のロクロが欲しいな~と思いますね。狙っているロクロは15万ぐらいするのでまだ無理かな。名前はもちろん「アダム」と付けます。前のブログからずっと読んでくれている人ならこの意味がわかるかも。(笑)

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今日は新しい試みのために、百均で道具を買ってきたんです。それにしても百均ってすごい品揃えですよねぇ~。陶器のコーナーを見ると、心が折れますが、手作りと量産品はやっぱり違うのでね。キッチンツールで代用できるものが多いので、色々買ってきました。何をやろうとしているかは、まだ秘密ですが、すぐに分かりますよ。協力者が必要になるかもしれません。

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毎年出店するということ

デジタル人間がアナログライフに目覚めて、かなりの年数が経ちましたが、陶芸が好きで長く続けていると、どうしたって作品(と言えないものも多々)は増えていきます。今は素焼き前に粘土に戻してしまうことも多くなってきたんですけど、数年前は大変なことになっていましたね。陶芸に限らず、モノ作りをしていると避けて通れない道なのかなぁ~と思います。ここ数年は手作り系のイベントに出店したりして、ボチボチと里親が見つかるようになってきましたが、長い道のりでしたね。(笑)

こういうイベントに出店すると、1年目は友人が会場まで足を運んでくれて、義理でたくさん買ってくれるので、結構売れたりします。「ひょっとしたら、陶芸で食べていけるんじゃないか?」と軽い錯覚をおこしちゃったりしますが、世の中そんなに甘く出来ていないので、2年目からは結構苦戦しますね。それでも、毎年同じイベントに出店していると、去年買ってくれたお客さんがまた来てくれることがあるし、1年前よりは少しばかり腕も上がっているので、新しい里親が見つかることもあります。私の器はどこかで取り扱ってもらっているわけでもないし、過去に買ってくれた器の感想やクレームなどあるかもしれないので、一度出店したイベントにはその後も出店していた方がいいかなと思っています。多くの人の目に触れることで、自分と同じ価値観を持っている人がいるのも嬉しいし、他の出店者の方と交流ができるのもいいですね。

自分の色やスタイルが確立していればいいんですけど、まだ研究段階なので、毎年、新しいことに挑戦しています。

これからの構想も立てていますが、毎年出店している「手づくりフェスタ」の案内が届いたので、また来年も出店しようと思っています。3月なので、まだ先のような気もしますが、冬場になると窯焚きのペースも遅くなるし、私も山に篭ることが多くなるので、今が一番集中できる期間です。

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相変わらず、やる気あんのか~?って感じですが、テーマを決めて、集中して作業する方が精度が上がります。がんばろー。

初出店した年は、東日本大震災の直後だったので、この案内が届くと、またあの時期がやってくるんだなと思います。温暖化の影響で、ここ数年はあちこちで地震や竜巻などで大きな被害が出ているので、どこの地域で起こってもおかしくないですね。被災地では、不便な生活をしている人もたくさんいるので、一日も早い復興を願うばかりです。

 

TAKUMA FESTIVAL JAPAN『晩餐』

嵐と永ちゃんが札幌にやってくるという、一年で最も渋滞しそうな日ですが、新進気鋭の若手脚本家の宅間孝行氏が主演・監督をする舞台「晩餐」を観に行ってきました。演劇を見に来る機会は滅多にないんですけど、生で役者さんの演技が見られるのって本当にいいですね。札幌公演は全部で5回ありましたが、16日(土)の夜の部で、かなり良さそうな席でチケットが取れました。舞台の真正面、10列目ぐらいで、役者さんの表情なんかもよく分かりました。柴田理恵さんがとても面白いんですけど、どこまでが台詞でどこまでがアドリブか分からないぐらい、場当たり的なやり取りなんですが、あれが全部台詞ならそれまたすごいなと思いました。

本気の涙、本気の笑いで、3時間という長い時間でしたが、とても面白くて大満足でした。基本的に舞台は撮影禁止で、携帯の電源は切らないといけないんですけど、途中で写真撮影をしてもいい時間があるんです。こんなにサービス精神旺盛な舞台もあるんですね。

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グッズ購入者のみですが、サイン&握手会をしてくれるんですが、本当に開演時間ギリギリまで一人一人にしっかりと目を合わせ、話をしてくれるんです。宅間孝行氏は去年解散した「東京セレソンデラックス」の主宰で、数々の舞台やドラマなどの脚本を手がけています。映画化された「くちづけ」の小説を買ったので、私もちゃっかりサイン&握手してもらいました。テレビで見るよりかっこいいですね。

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その後は好きな居酒屋さんで、たらふく食べたんですけど、隣の席に座った大学生らしいカップル(友達?)が、会計をするときに10円単位までワリカンにしてるんですよ。付き合ってなくたって、その場合、小銭は男が出したりしないかい?と突っ込みたくなりました。つーか、今はそれが普通なのかな? 時代は変わりましたなぁ~。

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翌朝は朝食バイキングで、たっぷり腹ごしらえをして、買い物に出かけます。バックカントリーで使える薄くて軽いGORETEX素材のウェアを探すために、札幌市内のスポーツ店巡りをしました。この時期に買いに来るのはとても遅いんですよ。メーカーも量産しなくなったのか、夏ぐらいまでに予約して揃えるのが常識になっています。在庫で残っているものは少なくて、なかなか合うサイズもないんです。石井スポーツ→シーズ→ゼビオドーム→秀岳荘を回りやっと見つけました。年のせいか(つーか、間違いなく食べすぎ)下半身に贅肉が付いてきて、サイズが本当にないんですよ。(笑)本気で痩せないとすぐに着れなくなっちゃう~。

バックカントリーにどれだけ行くかもわからないけど、長く使うことを考えて、地味すぎず、派手すぎないものにしました。去年はダウン素材のめちゃくちゃ暖かいウェアを買ったんですけど、歩いてお山に登るようなシーンには向かないのでね。バックカントリーはレイヤリングが基本で、天候と条件に合わせて中に着るものを調整します。

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石井スポーツのマニアックな店員さんにパウダー用の板のことも教えてもらいましたが、板まで買うと本当にお山に行くお金がなくなっちゃうので、今年は無理ですが、来年あたりは買おうかなという気になりました。あとは、一緒に行ってくれるお友達を探さないとね。(笑)

帰りは「千の湯」に寄って来たんですけど、岩盤浴の種類が多くて、これまたとっても良かったです。種類・温度・おしゃべりできる部屋とできない部屋などがあります。電話もテレビもインターネットもない空間というのは、普段の生活の中ではなかなか作れないと思うので、無心になれてとてもいいと思いました。

お金もたくさん使ったけど、満喫の2日間でした。12月までは陶芸に集中して、その後は山に篭るかも。(笑)

 

1時間で出来ること

嵐と永ちゃんのコンサートが同じ日にあるので、今日の札幌は一年のうちで一番混雑するのではないでしょうか。公共交通機関は増便が出るほどの混雑ぶりだそうです。私もコンサートではありませんが、別件で午後から札幌へ行きます。

昨晩、手ロクロで成形したテラコッタ粘土の制作を進めていきたいので、午前中に陶芸教室にやってきました。できるだけたくさん作ろうと思っているので、こういうときは電動ロクロの出番です。電動ロクロは準備と片付けに時間がかかるんですが、それでも手ロクロよりは効率がいいと思います。昨日がんばっても10個しか作れなかったので、今日はそれ以上作りたいですね。

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大きさもバラバラで、な~んにも考えていませんが、小ぶりなものをとにかくたくさん作るつもりです。今日は15個でしたが、来月までに100個ぐらいできたらいいな~。

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何が出来るかは、出来てからのお楽しみです。もう分かった人もいるかも。(笑)

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先週、「もぐさ土」で作ったお皿があったんですが、ちょうどいい硬さになっていたので、ガタガタしている縁をスポンジで整えて、乾燥棚へ乗せておきます。今は変ですが、色がよければ、カッコよくなると思います。

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落款を忘れたので、サインを入れました。「石」とサインを入れていたんですけど、今回は「I’m」にしてみました。私がイベントに出店するときは、この名前で出しています。

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先週挽いた器の削りがたくさんあったんですが、時間がなかったので、今日はここまでです。後片付けをして、ちょうど1時間でした。

 

 

テラコッタ粘土を使ってみる

来月の陶友会の窯入れに間に合うように作りたいものがあるので、久々に自宅で陶芸をします。再来週までに削りが終われば、何とか素焼きに間に合うと思うので、急ピッチで作業していきます。

使う粘土は夏に仕入れた「テラコッタ粘土」です。埴輪とか植木鉢などで見かけますが、素焼きのまま使うことが多いですね。「埴輪粘土」って呼ばれてるみたいです。初めて使うんですが、手びねりの成形もしやすいようです。

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ちっちゃい手ロクロがあるので「玉作り」で成形していきます。「玉作り」は丸くした粘土の塊の中心に穴を開けて、伸ばしていく方法です。時間も掛からないし、小さめのものならこの方法が早いと思います。少し高さのあるものは「紐作り」で成形します。底の部分を作って、その上に紐状にした粘土を積み上げていく方法です。背の高い花器や大きな壷などはこの方法で作ります。

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私は集中力が続かなくて途中で飽きてきちゃうんですが、10個作ろうと目標を決めておきました。「玉作り」と「紐作り」を組み合わせながら、何とか10個作りました。形を揃えるつもりはないので、大きさは色々で、口もキレイにカットしたものもあるし、そのままにしたのもあります。がんばったけど、1時間以上かかりました。

せっかくだから、埴輪とかシーサーも作ってみたかったんですけど、造形はまるでダメなので、諦めました。顔の付いたものは本当に大変なことになるんですよ。(笑)

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もっと沢山作るつもりなので、やっぱりここは電動ロクロの出番かな。

35cmの大皿のお手本[動画]

陶芸を始めるには、陶芸教室や市町村などの文化サークルなどに参加して、基本的な流れを教わる人が多いかなと思います。最初の内は「手ロクロ」を使って「玉作り」や「紐作り」といった基本的な技法を習い、さらに興味のある人は電動ロクロへ挑戦したり、タタラや造形物に挑戦して手びねりを極めていきますね。電動ロクロは手ロクロより力加減なども難しいので、きちんとした技術を持った先生に手ほどきを受けることをおススメします。

手ロクロでも電動で挽くのと変わらないぐらいの精度の人もいるし、手ロクロにしかできない味わい深さもあるので、電動ロクロを使う理由は、やはり「スピード」だと思います。電動ならば、1時間で湯呑み100個を挽くことは可能だと思いますが、手ロクロではやっぱり厳しいでしょう。

私は陶芸教室やサークルをいくつもハシゴしてきて、色んな先生から教わりました。先生ごとに違いがあり、180度違うこともありました。一番の衝撃はロクロの回転方向で、これにはさすがに戸惑いましたね。とても遠回りしたような気もしますが、それでも色んな先生に習ってきたからこそ、分かったことも沢山ありました。どれも間違いではないと思いますが、それなら効率の良い方法で覚えたいものです。私もかつてはパソコンインストラクターとして、多くの人の指導にあたってきたので、人に伝えることの難しさはよく分かりますし、人対人なので相性も大いに関係あります。

プロの陶芸家ならば、ロクロが上手いというわけではありません。ロクロは成形手段の一つであって、他の成形方法もあります。私が好きな作家さんで、ロクロはできないという人がいます。その作家さんは「絵」がとにかく素敵なのです。

人の目に飛び込んでくる情報は、1.色→ 2.形→ 3.素材・質感 の順になるので、焼き上がった器は、形よりも、色や絵の印象の方が速く伝わり、後にも残るので、形が良ければそれでいいとは思いません。

なので、自分がどんな技術を習得したいかで習う先生は変わってくると思います。私は電動ロクロを使っていても、手ロクロとさほど変わらなかったので、ロクロの腕を上げたいと思いました。今まで見た中で一番ロクロが上手いと思ったのが、今の師匠(清水裕幸先生)です。あまり誉めると調子に乗るので、大きな声では言いませんが(笑)彼の右に出る人はいないと思います。とにかく無駄な動きがありません。

私はそれまで習ってきたやり方を全てリセットして、先生の挽き方で覚え直すことにしました。だから、すご~く時間が掛かりました。先生の講座に真面目に通えば、私が6年かけてきたことは、1年でできるようになります。

それじゃ、そんな先生のロクロさばきを一つご紹介します。私が目標にしている35cmの大皿です。私が何かを覚えようと思ったら、先生に見本を一つ挽いてもらい、その様子をビデオ撮影して、それを見て、繰り返し練習します。

<再生すると音が鳴ります。音量にご注意ください。>

このサイズでも、手を掛ける回数は、5回ぐらいですね。(⌒▽⌒;) オッドロキー

土台は大きめにします。作りたい大きさの3分の2ぐらいにしないと、お皿の形に広げたときに遠心力で、粘土がヘタってくると思います。手のひらで粘土の中心を潰して、お皿を作ります。大きくても基本は湯呑みと同じですね。

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縁を持ち上げます。ここでは広げるイメージではなくて、上に持ち上げるような感じですね。広げるのはいつでもできるので、厚みをキープしながら、上に上げていきます。

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水やドベを使って、滑りをよくしてから、外側に広げていきます。まだまだ厚さはありますね。

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目的の大きさまで、さらに広げます。外側にも水をたっぷり使って、滑りがよくなるようにします。

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牛ベラで、内側を整えます。私は仕上げに「なめし皮」を使いますが、先生はこれで終わりです。

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師弟対決はまだ無理ですが、そのうちにやってみたいね~。

 

冬休み前の陶芸サークル

私が参加している陶芸サークルは冬になると活動を休止するんですが、12月2週目ぐらいから3月までお休みになります。「冬休み長くね?」って感じですが、冬の間、家でごっそり作って、春になったら持ち込めばいいんです。

今年最後の本焼きが12月初旬にあるので、そのための作品を作りにやってきました。陶芸スイッチも入ったので、残っている粘土も使い切ってしまいたいですね。

私以外はみんな手びねりですが、短期間でどんどん腕を上げているメンバーもいます。新しい技法にチャレンジしてみたり、大きな作品を作ってみたりと、見よう見まねでもどんどん上達しています。手びねりって自由で無限で本当にいいもんですな~。

そんな手びねりが苦手な私は、ロクロを挽くしかありません。今日は5キロほど残っていた「軽量土」を使って、カップやソーサーを挽いていきます。この粘土は、かなりキメの粗い粘土だし、釉薬もスポンジで掛けたりするので、水漏れやシミの心配があるので、カップ類は作るのを止めてたんですが、この前使った「液体セラミック」を使えば、水分の浸透を抑えることもできるかなと思いました。

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乾燥のタイミングを合わせるために、自宅に持ち帰ることにしましたが、私が作品を持ち帰るのはとてもリスキーなことで、ぶつけたり、落としたりして、結構な数をダメにしちゃうんですよ。今日は特に慎重に運搬しましたが、2つほど、変形してしまいました。まぁ、この段階ならば、半乾きの時に整えれば大丈夫です。

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冬に向けて、「テラコッタ粘土」を使って、ちょっとしたものを作ろうと考えてます。テラコッタは埴輪や鉢植えなどで使われている粘土です。来月の窯入れに間に合わせるには、自宅でがんばるしかないね。